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「あ〜うるさいうるさい、やかましいぞシャオロン、公衆の面前で…」
「!その声は…」
気だるそうな声と近づく足音。シャオロンが私の手を握ったまま後ろを振り向くと、そこには前髪で右目を隠した悪魔と、そのガールフレンドらしき2人。
「大先生!」
「非常識だと思わないのか?なぁ、迷惑やんな?あ、俺はウツって言うねん。よろしく」
『エッ…?あ、Aです…』
大先生、と呼ばれた悪魔は私の隣に立つと肩に手を置いてきた。いや私に意見を求められても…
「って非常識はどっちやねん!入学早々女はべらして…!なぁA!」
「え?何がおかしい?悪魔は欲望に忠実で当然だろ?なぁ?」
『え?えぇ??そうなんですかね…?』
だから意見を求めないでくれ。私は悪魔じゃないから悪魔の常識は知らないんだ!
「それより聞いたぞお前…僕を差し置いて生徒会に入ろうとしてるらしいな?」
なんだなんだ、この悪魔も生徒会に入りたいのか…皆頂点とかに憧れるんだなぁ、そこは人間と一緒だ。
「生徒会に入り、麗しのアメリ会長をガールフレンドにするのはこの僕だ!!」
『?!』
「…は?いやちょっと…なんの話?」
どうやら彼は自分が優秀な悪魔だと思っており、シャオロンが「アメリ会長目当てに生徒会を目指している」と勘違いしているらしい。
シャオロンも驚きのあまり尻尾が下がってしまっている。
「いいか!この学園の美しい女性は全員僕のものなんだからな!もちろん、Aちゃんもだよ」
『うぇ、ちょっ!』
ぐいっと肩を引かれたと思うと、そこは大先生の腕の中。急にハグするとかヤバイ奴じゃないか!
…あれ、ガールフレンドちゃんがいないな…?
「お前は帰ってギャルゲーしながら1人で喋ってろ!」
『あ…あの、後ろ…』
「後ろ?…アッ…」
ガールフレンドちゃんが殺気を放ちながら笑顔で大先生に近づく。その手には、10トンのハンマーが。
大先生の腕から抜け出し、シャオロンの後ろに隠れた。
…御愁傷様です…。
「欲望に忠実にも程があるやろ…」
『これどうやって引っこ抜けば良いのかな?』
「そのままにしとき。はよ生徒会に入るための計画練りに行こな」
「ちょっ…待って2人とも!助けてってよ…ねぇ…!」
絵本のおおきなかぶの様な状態で埋まっている大先生を冷めた目で見ると、私の手を引いて去ろうとするシャオロン。と、しぶしぶついていく私。
その光景を見ていた人物がいたことも気が付かずに。
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ちびごん1 - wrwrd96708562さん» 分かります!!!あと、ズッキュンじゃなくてドッキュンだったのにブフォwwwってなるのは俺がおかしいのか???あ、俺もあのイラスト好みすぎて最初見たとき気絶しました← (2020年10月8日 0時) (レス) id: 4fdb0260c0 (このIDを非表示/違反報告)
wrwrd96708562(プロフ) - めっちゃ面白いです!!shaさんのイラストがとても上手で私好みでドッキュン()です!更新頑張ってください!! (2020年6月7日 1時) (レス) id: 17b0c69972 (このIDを非表示/違反報告)
風邪薬太郎丸(プロフ) - Umulajさん» 御指摘ありがとうございます、修正しました! (2020年3月21日 9時) (レス) id: bbe03375a1 (このIDを非表示/違反報告)
風邪薬太郎丸(プロフ) - 涼太さん» 返信遅くなってしまいすみません。フォロー許可は鍵垢のみ承認しておりまして、涼太様のアカウントに鍵をつけていただいてからもう一度リクエストを送っていただけますか? (2020年3月21日 9時) (レス) id: bbe03375a1 (このIDを非表示/違反報告)
涼太 - シャオちゃんのイラストかわいい!ショッピくんかっこいい…ゾムさんも可愛い…!楽しみにしてます。(あとTwitterフォロー許可オナシャス…名前は涼太でアイコンはオスマンさんです) (2020年3月15日 1時) (レス) id: 31e8340390 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ムコズ太郎丸 | 作成日時:2020年1月25日 12時