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Aside.
『大阪から…！？』
彼が口にした言葉に、つい驚いてしまう。
「このカフェなら、おるかな〜って思って…。やっぱり常連なんですよね？」
『お仕事前に時間作れたら来てますね！』
「今日ほんまに来て良かったです…！あと、ごめんなさい！」
深々と頭を下げる彼。
「なんかストーカーみたいなことしちゃってますよね？もうしないので！」
『気にしないでください、』
普段の私なら、こうやって一緒に座ることさえしないだろう。
でも今は違くて、
一緒にいたい。
「あの、タメ語にしてください！」
『ほんと？じゃあ…名前なんていうか知りたいなっ。』
「駿佑、です。苗字か道枝なのでみっちーって呼ばれることも多いです！」
『ん〜、駿佑くんって呼ぼうかな？』
微笑みながらそう言うと、みるみる顔が赤くなっていく駿佑くん。
『顔、赤くなってる(笑)』
「ほんまに勘弁してください…慣れてないんですこういうの…。」
面白い子だな、なんて思っていると、マネージャーさんから連絡が入った。
『…ごめんね、もう出なきゃいけない。』
"置いてかないで" とでも言いたげな目が私を見つめる。
「どうしても、ですよね？」
『うん。お仕事だから…！』
「じゃあこれ、」
すっと私の前に差し出されたスマホの画面に映るのは、LINEのQRコード。
「ダメなことって分かってるし、迷惑なのも分かってます…だけどやっぱり、Aちゃんのこともっと知りたいです。今日で終わりじゃ嫌なんです、」
その画面を見た瞬間に、"ああ、私は断れないんだろうな" と思った。
私が黙ってQRコードを読み込むと、駿佑くんはパッと顔を輝かせた。
画面に浮かぶ "道枝 駿佑" という文字。
お友達とのツーショットのアイコン。
思わずふふっと、笑みがこぼれた。
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作者名：pomu | 作成日時：2022年7月24日 21時
