君は僕の主人公 . （M.Shunsuke） (ページ11)

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道枝 side.

東京旅行から帰ってきて数日。

頭の中はあの人のことばかり。

『やっぱりAちゃんやったんかな…でもネイルだって詳しく見たわけじゃないしな。』

別に俺はAちゃんを推してる訳でもないし、むしろ「乃木坂46というグループの子」という認識しかない。

もちろんあの女の人がAちゃんなのかも気になってるけど、正体が違ったとしても、俺は確実にあの人が忘れられなくなっている。

『一目惚れ…とか？まさかな(笑)』

でもやっぱり、もしあの人がAちゃんだったらすごいことだし、長尾にも伝えたい。

確認する方法…。

考え始めて直ぐに思いついたことがあり、長尾に電話をかけた。

「もしもしー？みっちーが電話してくるとか珍しいな、なんかあったん？」

『んー、あのさ…今月Aちゃんに会いに大阪開催の握手会行くって言ってたやろ？』

「おー！そうそう！それがどうかした？」

『俺もそれ行ってみたいねん。』

「えーーーーーー！！みっちーが！？！？」

いや、うるさいわ。

慌てて耳からスマホを遠ざける。

『うん、長尾があんなにAちゃんの事聞かせてくるから気になってきて…。』

「うわーみっちー分かってるわ。もうこれはハマるパターンやな。じゃあ今回は特別に！！握手会参加券俺の分から少し分けてあげるわ！」

『え、ほんとに？俺が自分で買うつもりだったんだけど…いいの？』

「みっちーがAちゃんにハマってくれるんだから、そんくらい全然するわ！3枚あげる！！」

『俺仕組み全く分からないんだけど、3枚ってどれくらい握手できるん？』

「んー、10秒いくかいかないかくらいやな。」

『なるほど…ほんまにありがとう…！』

長尾ごめん、俺がAちゃんにハマるかどうかは分からないけど…

これで、確認する方法ができた。