婚約者から愛される方法【五条悟】

悟side ページ26

悟「オマエ…どういうつもり？
何、また同じこと繰り返すわけ？」




志乃の子を抱いて、




貴方「籍は入れましょう、悟くん」



悟「は？」



貴方「後は任せて。
雪葉くんは私が育てる…だから悟くんは前みたいにお姉ちゃんと暮らして、愛を育んでよ」




昔に戻った笑みを浮かべる。




貴方「【書け】」




冷たくて低い声が屋敷に響き渡る。
俺は意図もせずか婚姻届に全部書いていく。



貴方「【渡せ】」




悟「お…まえ…」



婚姻届を受け取ったAは術式を解いて、立ち上がる。




貴方「荒っぽい事をしてごめんね？
でもこれでもう全部解決したから」




悟「ふざけんな」





貴方「貴方が求めてたことだよ…

五条悟」




今まで向けられたことの無い、酷く冷たい目をされる。




貴方「大丈夫、私達ならきっと
いい夫婦になれるよ」




違う。




悟「待てよ」




そうじゃない。




貴方「離してよ、触らないで」



悟「僕の真似でもしてるわけ？」



貴方「だったらなに？」



悟「僕の事愛してるんでしょ、愛されようとしてんだろ」




Aは俺の目を見ずに小さな声で言う。




貴方「愛してなんか…ない」



悟「は？」



貴方「あんな…顔されて、傷つかないとでも思う？
お姉ちゃんをあんな甘い顔しちゃって…

ホント……嫌になる…自分の力も存在も！！
あんた達も全部「うぁっ…」あ…」




Aは泣き始める赤ん坊をあやす。




貴方「ごめんね…大丈夫ですよ…」




寒い。





貴方「…もう会いに来ないでください」




悟「やだ」




貴方「私をどこまで惨めにすれば気が済むの」




こいつの体温が低いからか。
それともいつもよりこいつの態度が冷たいからか。




悟「俺はオマエと結婚して、オマエを愛して
子どももつくる…そう約束したから」




どうしたら…この違和感は取れるんだ。

理由→←雪

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