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pink side








「涼太?あ、電気眩しい?」






頭痛い時、眩しいのとかダメって言うよね?
おでこに腕を置いて目を瞑ってるから頭痛いのかと
思って聞いたけど、これまた違うみたい。






「声、出せない?」


赤「…る、」


「出せる?うん、無理しなくていいよ」







掃除機の音とふっかの歌声にかき消されて
ほとんど聞こえなかったけど、
話せるのは話せるみたい。









「頭痛いとかではない?」


赤「…ん、」


「そっかそっか。…寝る?」


赤「…ぃ」


「寝ない?佐久間さんとお話ししとく?」








ニット帽越しに頭を撫でながら聞くと
ゆっくり目を開けて体を起こした。

その隣に座ると珍しく、俺の膝の上にゴロン、と
横になった。手は俺のズボンを握りしめている。









「…怖くなってきた?」


赤「…ん、」


「だよね、怖いよね〜〜…」





赤「こわい、」









丁度ふっかが掃除機をかけ終わって、
静かになった空間に舘さんの声が響いた。


ふっかも俺らの姿を見て驚いていたけど
特に何も言わず、掃除機を片付けてこちらに来た。









赤「また…しんどくなるの、」


「うんうん、副作用がね、」


赤「またみんなと離れる…やだな、」


紫「俺も嫌だな〜毎日こうしていたいよね」


赤「もう吐きたくない、髪の毛…伸ばしたい、」


「泣くの我慢しなくていいよ、涼太」









背中を撫でていると泣くのを我慢して、
ヒクヒクと震えてきた。

ふっかが舘さんの前に座り込んで、頬を撫でている。




俺らの前では我慢しなくていいんだよ


ふっかがそう言うと舘さんはやっと、涙を流した。
久しぶりだね、焼肉パーティーした日以来だ。









赤「治療、嫌だ、」


紫「嫌だよな〜しんどいもんな?」





赤「ぅん、しんどい…、行きたくない」



「舘さん…」









頑張れ、も無責任な言葉だし

頑張ろう、もなんか違うし

もうやめる?なんて言うわけないし



なんで声かければいいか分かんなくて
ふっかと2人して黙り込む。



その間も、涼太はずっと泣いている。









赤「…楽に、なりたい、」


「楽、って…」





紫「死にたいなんて思ってないよね?」


「ふっか、!」









赤「…死ぬのは…怖いよ、怖い…


死に追われたことないよね、はは、」






「りょーた、」









ふっかは言っちゃいけないこと言ったんだよ今。






泣きながら笑った涼太を起こして抱きしめた。

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pom(プロフ) - Youさん» 他のお話を読んでいただきありがとうございます。今は更新停止状態でいつ再開するかは考えておりません。このお話が落ち着いたら雲外蒼天の更新を再開しようかな、とは思っているのですが、、大変長らく待たせてしまうことになるとは思います。申し訳ありません! (2021年4月6日 23時) (レス) id: f223fa30a9 (このIDを非表示/違反報告)
pom(プロフ) - 花さん» ありがとうございます!拙い文章なので申し訳ないですがそう言っていただけて嬉しいです〜〜>_< これからもよろしくお願いします! (2021年4月1日 8時) (レス) id: f223fa30a9 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - こんにちは。いつもじんわり心に噛みしめながら読んでいます。優しい言葉が紡がれているこの小説が日々の楽しみになっています。ありきたりな言葉ですが、これからも頑張ってください^^ (2021年3月31日 22時) (レス) id: 7c0795d28f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:pom | 作成日時:2021年3月9日 19時

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