僕たちの未来【赤】

様子 ページ25

blue side






黒「しょっぴー、」


「ん？おはよう」


黒「おはよう、…どうだった？」


「…うん、ちょっと副作用で調子悪かったみたい」





面会時間終わり頃、泣き疲れたのか話してる途中に
コテンと寝た涼太。

起きた時に寂しくならないように置き手紙をして出てきた。





今日はメンバー全員での撮影。

楽屋に入って早々目黒に涼太はどうだったかと聞かれた。

昨日の時点で一応みんなに連絡はしたんだけど
どこまで言っていいか分かんなかったから
大まかに、うん。



涼太はきっと、自分の口から言うだろうし
言えないから今、あぁやって悩んでいるんだろうし

俺が変に口出ししちゃうと、ね。







黒「もう会いにいっていいんすか」


「…ん〜ちょっとね、まだ不安定っぽかったから
もうちょっと時間いるかも」


黒「精神的にってこと？」


「うん。…もうちょっと、待ってあげて？」


黒「…わかった、」







目黒はグループに加入前から涼太と仲がよかった。
加入してからそこまで絡んでるとこ見たことないし
話もあまり聞かなくなったんだけど。



それもあってか、治療が始まってから
目黒の涼太への思いが強くなっていると思う。


治療が始まった日、仕事が終わってから病院に駆けつけると
照に膝を借りて寝ていたのを覚えている。

泣き疲れたんだって聞いた時はみんなびっくりしていた。






「心配？」


黒「…そりゃそうでしょ。え、どういうこと？」


「…痩せた？」


黒「会話になってないんだけど。…痩せたかな？分かんない」


「…食べてんの、飯」


黒「…たべてるよ」


「嘘だろ、食べてないだろ」






黒「…変なとこ鋭いんだから〜バブいくせに」


「…バブいは関係ねえだろ」









黒「…舘さんがあんなに苦しんでんのに、って考えたら
食べられなくなったんだよね」







…ね。


こういうとこあるから、こいつ。







「…涼太は望んでないと思うけど、そんなの」


黒「…」


「自分のせいで他の人を巻き込むのが1番嫌いなんだよ、あいつ」


黒「…うん」


「……ご飯、いくか」



黒「…しょっぴの奢り？」


「…しょうがねぇな」








涼太は涼太で頑張ってる


俺らは俺らで頑張って、涼太が帰ってくる場所を
守らないといけないじゃん。






黒「ありがと」


「なんもしてない」


黒「ふふ、」








ラウールたちの声が聞こえたから
この話は一旦終わり。



今日は涼太にプレゼントを持ってきたんだ。

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