ミッドナイトの弟だからしょうがない【番外編】 (ページ44)

今日:10 hit、昨日:69 hit、合計:24,091 hit

23 優雅くんとの優雅な日々ページ44

✯

『おーい優雅くんお弁当忘れてたよ』

10月に入り寒暖差が激しくなって来たある日。
広間の机にぽつりと残されていたお弁当を手に俺は1-Aの教室に足を運んでいた。

『食堂のご飯が口に合わないって言うから一人だけフレンチ弁当なのに忘れて行ったら駄目だろー？』

青「パルドン！僕としたことがウッカリ☆
お詫びに先生もポン･レヴェック･チーズどうぞ」

『ん、ありがと。』

出久くんに食べさせてあげてたチーズを俺にもくれると言うので有難くあーんして貰った。

優雅くんは寮でも一人でいることが多いので密かに心配してたんだが出久くんと仲が良いみたいで良かった...と思ったら次の日の昼に出久くんから受けた相談で余計心配になった。

『昨日の夜ベランダにチーズで“ぼくはしってるよ☆”って書かれてて、今日の朝サプライズって言われた...？』

緑「そうなんです...！！
意味分からなすぎて怖くて...！」

『確かにな...(汗)じゃあ今日の放課後優雅くんを呼んで３人で話し合ってみよう。』

✱✱✱✱✱

６時限目、自分の授業も無かったので２人の様子見がてら体育館γ(ガンマ)まで迎えに来ると、床に蹲(うずく)まる優雅くんと焦る出久くんの姿が見えたのでそちらに駆け寄り声を掛けた。

『出久くんどうした！？
また優雅くんお腹壊した？』

緑「あっ、先生！そうなんですけどあの...
壊した後...？っていうかなんと言うか.....」

『...ああ。そういうことか。
優雅くん大丈夫？持ち上げるよ？』

青「えっ」

状況を把握した俺は、出来るだけ優しくゆっくりと優雅くんを抱き上げ、周りの皆に聞こえるように大声でセメントスに優雅くんが体調不良らしいので保健室へ連れて行くという旨を告げトイレへ向かった。

こうして──────･･･

青「フィナンシェあげる☆」

緑「ありがとう！」

優雅くんと出久くんは仲良くなり...

青「プリンスには...この薔薇を...♡」

『あ、ありがとう...(苦笑)』

俺は何故か優雅くんに“僕のプリンス”と呼ばれるようになりました。相変わらず優雅くんは理解不能だ。

...まあ最近楽しそうだし良しとするか。

.