ミッドナイトの弟だからしょうがない【番外編】 (ページ35)

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にゃんたさんリクエスト《１》ページ35

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【熱で倒れてたトウヤくんを拾って看病】

いつもの買い物を済ませパトロールがてら裏路地を通りながら帰っていると、道端に倒れ込んで苦しそうにしているトウヤくんを見つけた。

『トウヤくん！？大丈夫か！？』

窃「.....A、さん？」

『ああそうだ！今病院に...！？っと！セーフ...』

小さな声で「病院は嫌だ」と呟くと同時にかくりと意識を失ったトウヤくんの頭を慌てて受け止め思案する。

意識も朦朧とした中で言うくらいだ。よっぽど病院は嫌いなんだろう。無理矢理連れて行くのも可哀想だし...

『俺の家に連れて行くか。』

様子を見て酷そうだったらその時また病院に連れて行けばいいだろうと腹案に区切りを付け、トウヤくんを抱き上げ足早に家へと向かった。

✱✱✱✱✱

『...お。目ェ覚めたか。調子はどうだ？』

卵粥を作って部屋に戻ると、ちょうど目を覚ました所だったのか何だかぽやぽやしたトウヤくんと目が合った。か、かわいいなオイ...！

『卵粥作ったけど食べられそうか？』

窃「...あ、はい。いただきます.....」

『...ん。じゃあはい、あーん。』

窃「あー...」

てっきり恥ずかしがるかと思っていたのに素直に開いた口に何だか拍子抜けしながら卵粥を放り込むと、咀嚼しながら首を傾げて２口目で急に恥ずかしがり出した。...え？今さら？？

『だーめ。風邪引いた奴は治りきるまで甘えるのが仕事だ。分かったな？』

そう言って無理矢理口にスプーンを押し込むと、素直に食べだしたので頭を撫でておいた。

✱✱✱✱✱

『よし！薬も飲んだしあとは寝とけば治るだろ。
じゃあ俺はリビングにいるから何かあったら呼べよ～』

窃「あ.....は、はぃ...」

空の器とグラスを持って立ち上がると、こちらに伸ばした手を慌てて引っ込めたのが見えた。
う～ん...まだ自分から言わせるのは早かったか。

『何でこう俺の周りは甘え下手が多いかな...』

シンクに持ってきた器をお盆ごと突っ込み、部屋に戻ってベッドに潜り込むと、トウヤくんが焦ったように起き上がったので腕の中に引き戻す。

窃「...えっ！？な、なななな！？////」

『やっぱり俺も眠くなったから一緒に寝る。』

窃「あっ！じゃ、じゃあ俺は床で...」

『うるさい。早よ寝ろ。』

トウヤくんの顔を胸板に押し付けると、今まで暴れていたのが嘘のようにぴたりと大人しくなった。
やっぱり俺のハグってば癒し効果抜群.....ってアレ？白目剥いてね？だ、大丈夫かー！！

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