ミッドナイトの弟だからしょうがない【番外編】 (ページ27)

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20 毎朝の日常ページ27

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入寮した次の日の朝。
皆の朝ご飯の味噌汁をくるくると混ぜていると、生徒達がぞろぞろとダイニングに集まって来た。

何だかちょっとまだ寝ぼけ眼の子もいて微笑ましいな、と思って眺めていると、寝ぼけ眼どころじゃなく寝癖までしっかりと携えた消太が降りて来た。

『おいおい消太～。毎朝ちゃんとブラッシングしろって言ってるだろ？お前、猫っ毛なんだからさあ』

相「.....ん。」

俺が消太の髪の毛を撫で付けながら軽く注意をしていると、消太は心得ているとでもいう風に頭とブラシを差し出して来た。

甘やかし過ぎもいけないとは分かってるんだけど、こう甘えられちゃうと弱いんだよな～～

『じゃあ消太はそこのソファ座って。
お前らは全員分朝ご飯用意してるからちゃんといただきますしてから食べるんだぞ～～』

芦「おかあさ～ん！私もブラッシングして～！」

上「あ、じゃあ俺芦戸の次！！」

瀬「じゃあ俺その次～」

『分かった分かった。順番な？』

✱✱✱✱✱

『はい、じゃあ皆いってらっしゃい。これ弁当な。』

切「え！？先生朝から全員分の弁当作ったんスか！？」

『まあね。丁度授業が被ってて昼食作りに戻って来れないからさ。』

葉「も～！先生良いママ過ぎる！嫁に来て！！」

『はは、俺は行くなら婿志望だな～～
夜は絶対上が良「子供の前で何口走ってんだ」いて』

お弁当を渡した後、透ちゃんがひしっと抱き締めて来たので頭を撫でながら笑っていると、じゃあ婿に来て！と皆が言ってきたので思わず顔が綻ぶ。

緑「...わっ！も、もうこんな時間だ！みんな遅れちゃうよっ！いつの間にか相澤先生もいないし！！」

皆とぎゅっぎゅして幸せを噛み締めていると、ふと時計の方に目をやった出久くんが時間を見て慌てふためいた。もうこんなに経ってたのか！俺としたことが...

『ほらほら急げ！消太は１分でも遅れれば容赦無く欠席にする男だぞ！！』

皆「「「知ってま～～す！！！」」」

『ふは、まぁそうだよな...っておっと。
出久くんちょい待ち。』

緑「ぅえっ！？な、何ですか？早くしないと！」

『すぐ終わるから。はいぴしっと立つ！』

緑「は、はいぃ！？」

『よし、おっけー！行ってこい！！』

歪んだネクタイを直してやって背中を押すと、とたた、と少したたらを踏んだ後ネクタイに気付き嬉しそうに微笑み手を振る出久くんに手を振り返す。

その次の日から全員分のネクタイを締めてやることになったのは言うまでもない。

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