ポメ岡さん誕生‥？ (ページ1)

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不可解な現象ページ1

ピピピッピピピッとうるさいアラーム音が鳴り響いた。

そう。いつもの、いつもどおりの朝……

そうだったら良かった。

有「なにこれ……」

腰のあたりに異変を感じた俺は、後ろに手を伸ばしたら。

滑らかな毛並みの確実に人間のものではない何かがあるんだ。

えっ……これって夢……？

まだ完全に起きていない頭で一生懸命考えたって分からない。

有「……とりあえず鏡…」

俺はなんとなくだるい体を頑張って起こして、洗面所に向かってみる。

恐る恐る鏡を見ると、ぴょこんっと生えたふわふわの犬耳。

有「う、ウソだぁ、！」

頬を抓っても叩いても痛いだけ。
さすがに怖くなって、もう泣きそう……

てか、何よりも。

今日はいたジャンの撮影だ。

幸いにも今は10時。
現場に向かうまであと、2時間はある。

ゆっくり考えよう。

……でも、これって誰かに言った方がいいのか。
そうだよな、隠しきれるわけないんだし。

なんなら、治るまで休み貰う……？

だけど、もし治らなかったら…

考えれば考えるほど不安になるばかりで、いつの間にか目からは涙がこぼれ落ちていた。

そんなときにプルルルッと機械音。
電話だ。

画面を見てみると "いのちゃん" の文字。

電話に出ると、もしもし～っていのちゃんの優しい声が聞こえて少し安心する。

伊「あのさぁ～、大ちゃんが前見たいって言ってた映画、借りたんだけど一緒に見る～？」

有「……ぁ、ぅ、」

見たいけどっ……
こんな姿じゃ会えないよ……

伊「……大ちゃん？どうしたの？」

有「…いや、、あの……」

伊「ん？」

有「、実はさ……」

俺はいのちゃんに一部始終を話した。

多分、冗談か何かだと思われるんだろうけど。

伊「ふぇ、犬になった……？」

やっぱり、あんまり信じてなさそう。

伊「……今から家行っていい？」

有「…ぇ、なんで…？」

伊「いや、なんでって。心細いんでしょ？
そっち行くから、どうするか一緒に考えよ。」

え……うそ。信じてる……？

有「……ありがと、」

伊「うん。今行くから、待ってて。」