サイダー。kei.I《番外編》

番外編 夏祭り。03 ページ33

受け取った浴衣は、
ネイビーの大人っぽい花柄に
鮮やかなブルーの帯。

下駄と巾着と髪飾りも付いていた。

「このチョイス、

ただの慧の好みだよね。笑」

着付けをして、せっかくだから
ヘアーメイクもしっかり
お祭り用にアレンジして、
リビングに向かうと準備が終わって
既に着替えた三人がいた。

三人の並んだ姿、

慧だけ、女の子みたいな浴衣、、、

「ねぇ、慧の方がかわいくない？笑」

私がそう言うのと同時に、
目を見開いた慧が私の側まで
駆け寄った。

慧「A！」

みんなの前でぎゅって抱きしめられて、
戸惑う。

「ちょっ、と、慧？」

慧「なんというかわいさ。」

「へ？」

裕「うん！かわいい！

めっちゃ似合うね！」

大「すげー！」

慧「やっぱ、外行かなくて正解だな。

こんなで外でたら危ない〜」

「大げさだよ。」

でも嬉しいかも。

慧と並んだ姿を裕翔くんが撮ってくれて、
それを皮切りに、
謎の撮影会が始まった。

裕「いーよ！キレイだよ！

伊野尾！こっち、そうっナイス！」

大「今日の撮影のやつね。笑」

わいわいと盛り上がる三人を
眺めるのも悪くない。

慧「そろそろ、始めっか。」

ベランダへと続く流しそうめんの竹は、
設計図通りに出来上がっていた。

番外編 夏祭り。04→←番外編 夏祭り。02

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す