デレ期 10 ページ11
紫耀の荷物を持って部屋へ戻り着替ようとクローゼットを開けると目に入ったショップ袋
あ、これ親が買ってきてくれた服…
俺の体にあてたら大きくてデザインは気に入ったけど着てなかったやつ
紫耀にあげたら逆に喜びそうな感じもあるし今日のお礼で後であげようかな
今日着てる服のブランドと一緒やしうちに来た時の部屋着にしてもらったらええか…
また親に挨拶しに来てくれるって言ってくれたしな
…俺めっちゃ大切にされてる…？自然と頬が緩む顔をパンッと叩いた
「今日なんやねん…」
制服をハンガーにかけてお気に入りの格好に着替えて暫く心を落ち着けてからリビングへと向かうと「もうすぐできるよ」と背中越しに言う紫耀の腰に手を回し後ろから抱きついて覗いてみる
廉「美味しそうな匂い〜なに作ってくれたん？」
紫耀「今日はハンバーグにしてみたよ」
廉「俺の好きなやつ！！」
紫耀「廉のお母さんに教えてもらったから永瀬家の味だもんな」
嬉しくて思わず紫耀にギューっとしてしまったけどこれめっちゃ恋人っぽい事してる？
自分でしといて恥ずかしくなったが紫耀は普段通りで
ご飯もちょうど炊けたからお箸とか運んでな？と指示してスープと色鮮やかなサラダも完成させていた
なんか背中越しでの態度が寂しかったとか…
今も離れたくなかったとか…
そういう事考えてるの俺だけ？
いやいやいや、そもそも勉強しに来たんやし俺の夕食まで作ってくれとるのに
また変に拗らせてしまうところやった
いくら好きでもこんなん重いやつやろ己の自我を抑えなきゃ…
廉「うんま！」
紫耀「よかったー廉、野菜もちゃんと食べてな」
久しぶりの温かい家庭の味を頬張る俺にサラダを取り分けてくれる
廉「紫耀はなんでもできるな？こんなんされたらみんな好きになっちゃうよな…」
紫耀「へ？こんなのできる方がやればよくない？俺だって勉強は苦手だし」
そうなんかな…
廉「紫耀は覚えるの早いし今日範囲内全部覚えたんやろ？…玄樹の教え方が上手いんかな？」
あ…自分の発言で墓穴を掘った…
またネガティブ発動して刺がある言い方になってしまった
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作者名：月兎 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/novel/Kpsz/
作成日時：2019年4月12日 1時
