7、嫌な感じ ページ7
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『もしもし』
「ん、なんか用かよ
電話の宛先は考えるまでも無かった。
どうせ連絡を寄こさなかったからとかどうとかだろう。
『おいA、成績はどうだった』
「はぁ、それだけ?もう切るよ」
めんどくさそうに応答し、私は電話を切ろうとした。
自分のベッドに腰を掛けて、私の好きな貝殻の枕を手に持って、少しでも気を落ち着かせる為に。
『A!!!!そんな事とはなんだ!!!!』
電話越しでもわかるくらいに大きな音を上げてオヤジが立ち上がっている事がわかった。
だからこのオヤジは……
「うるさいな!!なんでこの季節になるとしつこく電話かけて来るんだよ!!」
『おい!!!!お前はスノーブルー家としての自覚がっ』
ーーツーツー
私はオヤジの言葉を最後まで聞かずに電話を切った。
あーイライラする。
「何を大きな声で騒いで居るのですか」
「うわっ!」
部屋のドアを見ると風呂あがりホワホワのアズールが眉間にしわを寄せて立っていた。
「いつの間に立ってたんだよ」
「お前が切れた所からだな」
うっっざぁぁ
「この僕にウザいと言いたげな顔だな」
「あら分かっちゃった?さっすが、長い付き合いだな!」
「まだ1年くらいだろうが」
相変わらず冷たいなぁとベッドに寝そべる。
「……なんかあった?アズール」
アズールは徹夜明けかのような顔で勉強机に腰をかける。
「少々厄介なことになりましてね」
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ラム - 夢主人公のイメージイラストが見てみたいです (2020年11月24日 19時) (レス) id: 2a665cb182 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おみか | 作成日時:2020年9月19日 21時