私を誘拐した意味あったか？【浦島坂田船】

誘拐の意味１４ ページ14

食事の後は、船の中を案内してもらったりした。この船広かったな……。

で、今はリビングっぽいとこ。



「ねぇ、くだらない話していい？」


「ダメ」


「私がさ、モブ船に居たときなんだけどね……」


人の話聞けよ、とか言ってる茶髪は無視して私は続きを話始めた。


「船長がね、『大事な話だぞ。一回しか言わないからな』って言ったんだよ。そしたらさ……」


「船員の一人が真顔で『大事な話なのに一回しか言わないんですか？』って言って、腹筋崩壊しそうになった」


「くっだらな」


「うん、知ってた」


もうちょい私に優しくしてくれない？ってか私、拐われて一日目だぞ。

あまりに酷いくない、ねぇ。


「ゴリラに優しくする意味ねぇよ」


「紫、めちゃくちゃ傷ついたぞ今」


「あー」と私が机に突っ伏すと、やまだぬきちゃんが駆け寄ってきた。


「可愛いなぁ、やまだぬきちゃん〜」


「きゅうん？」


ああもう可愛い。私がやまだぬきちゃんの頭を撫でると、緑が必死の形相でやまだぬきちゃんを奪い返した。


「お馬鹿菌がうつっちゃうから!!!」


「チビに言われたくないですぅ」


「捻り潰すぞ」


「すみませんでした」


でも、本当にチビなんですもん。
私とほぼ変わらないんだよ？


「し、身長とか関係ねぇし!俺、ちゃんと強いからっ」


「……」


「……なんか言えよ」


「チ……」


「それはもういいから!」

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