2冊 狂愛劇 ページ3
…アナタはお芝居なのはお好きですか?
喜劇、悲劇、愛劇…
他にも様々な演劇がありますよね。
今日はこんな譚をアナタにお聞き願おう。
それは狂気とも言える愛、
または誰しもが持ち得る深層心理か…
__________________。
貴女に会えるだけで幸せです。
いつも僕の舞台を見に来てくれる彼女に僕は
恋をしていた。
彼女を愛したい、彼女に愛されたい。
だけど、こんな取り柄のない僕なんて
愛してもらえるはずが無い。
それでも貴女の事を目で追ってしまう。
そうだ、諦められないなら…諦めなければいい。
その為に重ねてきた舞台上の゛彼゛の真似事。
簡単だ、登場人物になればいい。
彼女の望む姿になろう。
髪型も服装も話し方も、性格も全て。
『ずっと…好きでした…!!』
「嬉しいな…これから、よろしく」
そうやって笑って貴女の望む彼になるんだ。
日々幸せだ…。
だけど、君の瞳に僕が写っていない。
写ったのは君の望んでいた、彼。
その時フッと熱が冷めたような感覚を覚えた。
あぁ、君が望んでいたのは僕なんかじゃなかったんだ。
薄々分かっていたからこそ辛い現実。
その恐怖に僕は君の手を離してしまった。
只、自己嫌悪と罪悪感に蝕まれておかしくなっていく。
それは数日間に及び、ついに手遅れ。
馬鹿みたいに笑った、こんなの久しぶりだ!!
「アハハハハッ!!僕なんて見えてなかった?アハハハッ!!」
今考えてみればお笑い種だった。
僕が見えてないって、そんなのまるで幽霊じゃないか
「アハハハハッ!僕なんか元々いなかったんだ!!」
人生で初めてこんなにも笑ったんじゃないか?
そのくらい笑ったんだ。
涙で視界がぼやけて霞む。
やっと笑い声が収まった頃、チェストから玩具のようなピストルを取り出しす。
部屋をもう一度見回してみても
僕の面影なんて一つもなかった。
すべて彼に似せてしまったから。
「あぁ…実に可笑しな譚だ!ハハッ!!」
乾いた笑い声と銃声が鳴った時、
意識はすでにホワイトアウトしていた。
____________________。
愛とは時に身を滅ぼす事がある。
本当にそのようですね。
結局この主人公はどうなりたかったのでしょうか…。
望みすぎるのも、望まなすぎるのも
罪ということでしょうか…。
アナタもお気をつけて下さいね。
それではまた、次でお会いしましょう。
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るな(プロフ) - ポラリスさん» いえいえ!これからの展開が楽しみです♪( ´▽`) 更新がんばってください! (2016年6月7日 23時) (レス) id: af0f9885a6 (このIDを非表示/違反報告)
ポラリス(プロフ) - るなさん 閲覧頂きありがとうございます!^^*これから少しづつ色々と繋がっていく予定です!楽しんで頂けたら嬉しい限りです^^*これからもよろしくお願いします! (2016年6月7日 23時) (レス) id: 1badba41ae (このIDを非表示/違反報告)
るな(プロフ) - いつもお世話になってます。最新話すごいですね!話が繋がっているところが魅力だと思います!楽しんで解釈させていただきます(*^^*)失礼しました。 (2016年6月7日 23時) (レス) id: af0f9885a6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ポラリス | 作成日時:2016年5月9日 16時