地雷女子ymdちゃんと兄ヤンキーymdくん (ページ48)

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「今日は、たまたま私が田中先生に呼び出されて帰りが遅くなったの。だから完全にイレギュラーな時間じゃない？」

涼子が青ざめた顔で言う。

「確かに。ていうか、田中先生ってたまに家まで車で送って来る野郎だよな？」

そう、たまに家まで送ってきてるのを俺は何度か見てる。遠目からしか見た事ないが、結構イケメンで人の良さそうな奴だったな。
･･だけど、よく考えたら一生徒の涼子に何故ここまでするんだ？

俺と同じ考えに至ったのか、知念が首を傾げる。

「田中先生なら、涼子ちゃんが帰る時間が確実にわかるよね」

しかも、自分が決めた場所に降ろすことができる、と知念。

んんん、知念がそんなこと言うから、めちゃめちゃ怪しく思えてきたじゃねーか田中の野郎。

「確かにあの野郎は怪しい。大体わざわざ家まで送るか？涼子は可愛いから狙ってるって線も捨てきれない」

「お兄ちゃん、あの野郎って。一応先生だよ？ていうか、狙ってるってそんな訳ないじゃん。めちゃくちゃ年上だし、それにいつも説教かくだらない話しかしてこないよ」

呆れた顔で言う涼子。

お前はほんっっとに自分がどれだけ可愛いか自覚してないんだな。
･･･あ？相変わらずの兄バカ？ついでにナルシスト？
何とでも言ってくれ。

「残念ながら！涼子。この世にロリコンとお前の顔が大好きな奴は割と沢山存在する」

俺が涼子の肩を掴んで真剣な顔で言うと、後ろにいた知念が噴き出した。

「あはは！･･･涼介も男なのに苦労してきたもんね」

その言葉に大ちゃんも頷いてる。
なんせ俺は涼子と同じ顔だからな。
ヤンキーになってからはだいぶ減ったけど。

「うん･･気を付ける。だけど、1個引っかかることがあって」

腑に落ちない様子の涼子が続ける。

「毎回、私が帰るとお母さん知ってたかのようにタイミング良く出てくるの。しかもちゃんと挨拶してて。あの警戒心の強いお母さんがだよ？そんな変な先生なら、お母さんもっと警戒するんじゃないのかな？」

涼子の言葉に考え込む俺たち。

「確かに、それはあるな。でもそれは親として当然の態度じゃないか？･･･まぁ、あの母さんだから、珍しいけど･･･」

うちの母さんは困ったことにコミュ障人見知りの地雷女子だからな。
残念ながら病み期入ると全く人前に出て来ない。

あとね。と涼子が続ける。

「お母さん、帰って来た私を慌てて隠すように家に入れたの。その後すぐにシャッター音がして、、
お母さん、絶対なんか隠してるよね？」