地雷女子ymdちゃんと兄ヤンキーymdくん (ページ24)

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「ぐえっ！」

一瞬見えた長めの金髪にポンパドール。

「汚ぇ手で俺の妹にさわるの、辞めてくれる？」

いつの間にか瞬間移動して来たお兄ちゃんが男の人の肩を掴んで思いっきり引き剥がしていた。

「お兄ちゃん」

「えっ？！同じ顔？！！
ハア、なんて美しい…！！！
……いやこんな美形が2人も居るわけないよな。俺頭おかしいのかな〜？」

男の人は私と突然現れたお兄を見比べて混乱してる。

「そうだ、お前はおかしいんだ。だからとっとと帰れ」

お兄が男の人の目を強めに睨んでそう言うと、「はいぃい」と慌てて男の人は去って行った。

助けてくれてありがとうだけど、
やっぱり見張ってたんかい！！！

「お兄ちゃん！なんで居るのよ？毎回着いてこないでって言ってるじゃん！」
私はお兄の胸ぐらを掴みながら涙目で問い詰める。

「いてーよ、涼子〜。だってさ。今だって危なかっただろ？お前は1人でフラフラしてるといつもこうなるから心配なんだよ〜」
私の涙に弱いお兄は速攻で慌てふためく。

「大丈夫だもん！もう涼もオトナなんだから！」

「いや、中学生は普通にガキだろ〜」

「ちゃんと大人料金だもん！バカにしないで！」

「涼子はちっちゃくて可愛いからまだ子ども料金で入れるんじゃね？」

「煩い！お兄もちっちゃくて童顔な癖に！！はいさようなら〜！」

「身長のことはほっとけ」

私とお兄が下らない言い合いしてると、いつの間にか待ち合わせてたはずのヒカルちゃんがじっとこちらを見ていた。

「ヒカルちゃん！着いたなら声掛けてよ」

さっきのを見られていたと思うといくら仲良しのヒカルちゃんでも恥ずかしい。
ヒカルちゃんは中学で知り合った友達だから、まだ知られたく無かったのに。

「なんか邪魔しちゃいけないと思って。お待たせ」

ヒカルちゃんも地雷女子。
好みもペースも全然違うんだけど、中学で出席番号が隣になり、それから意気投合して今では1番仲良しの女友達だ。
ヒカルちゃんは某有名アニメのエヴァが大好きなオタクで、服装は割と量産系寄りな私や慧ちゃんとは違ってガチのメイド服とか着たりする。
前チラッと彼氏の趣味だって聞いたけど…。大丈夫？性癖歪んでない？って心配になったものだ。
細くて背も高くて美脚だからめちゃくちゃ様になってて、お人形さんみたいなスタイルは本当に羨ましい。
顔もオトナっぽくて、銀髪のショートカット(校則とは。)がよく似合う、女優の山〇美月ちゃん似の美人さんだ。