地雷女子ymdちゃんと兄ヤンキーymdくん (ページ14)

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中島と涼子が無事に仲直り出来たのを見てホッとする俺。
だが我が妹の恐ろしさをもまた同時に痛感していた。

涼子、お前純粋なフリして全部わかってやってるだろ。
俺にはすぐ分かったよ。
伊達に長年お前の兄貴やってない。
目に入れても痛くない程の可愛い妹だが、
今日だけははっきり言わせてもらう。

お前は関わると恐ろしく面倒な地雷女子。

お前こそが……地雷だ。

しかもビジュアルも稀に見ない最高クラス。

今俺がハマりにハマっているAP〇Xに例えると、ランクは正にプレデター。

しかもその中でもチート級、反則クラスの実力だと見た。ついでに身に纏うスキンは神が細部までこだわって作り上げた特注仕様。

踏んだもの全ての理性を木っ端微塵にして
デロデロに溶かしてしまうほどの破壊力。
我が妹ながらラスボスの位置だぞ凉子…
世界一、いや宇宙一可愛いラスボスだけどな。

あん？俺がなかなかのシスコンだって？
俺はシスコンじゃない。

ただ妹が好きなだけだ。

懐かしっ。

俺誰と会話してんの？
まぁいいや。

一件落着〜と、だらしなく開けっ放しにされたままの玄関に向かうと、見知らぬ男が立っていた。
なかなかのイケメンだが、イカついリーゼントに特攻服。

それを見た途端に俺の中のヤンキーの血が騒いだ。
得意のガンをかましながら、俺より一回り背の高いソイツを下から睨みつける(クソっ！どいつもこいつも長身だな！)

「あぁん？お前誰だ？？うちの玄関になんか用？」
ソイツも負けずにあぁん？とメンチ切ってくる。これは最早世界共通の不良の挨拶・欠かす事のできない大事なコミュニケーションだ。

「さっき、ミタゾノさんに会ったんだよ」
人の家に無断侵入し、メンチ切ってくる割にはファンタジーな会話をするソイツに俺は毒気を抜かれた。
そんな格好と見た目しておきながら、少年のようなキラキラした目と澄んだトーンで言うなよな。

「ミタゾノさんなんて居るわけないだろ」

「いたんだって！さっき！で、俺にこの家から危険な事件の香りがするから、慧ちゃんを守ってやれと」

「慧ちゃん？」

「あ、いや、いいんだ」
赤くなるソイツ。

「いや絶対コレやん、気になるわ」
小指を立てる俺を全く気にする素振りもなく、マイペースにソイツは玄関に入りキョロキョロと当たりを見回して何かを探し出す。