▽ ページ20
電話が終わるといつの間にか寝ていて、起きると深夜2時。私の肩にはタオルケットがかかっている、透くんがかけたのかな。
「あ、起きたん？残念やなあ」
『うん、残念って？』
「ちょうど今からお姫様抱っこでベッドに運ぼうと思っとったんやけど」
『えー、起きなきゃよかった』
「まあでも寝てたら気づかんからな」
『そうだった、ジレンマだ』
変な時間に寝たからか、今全く眠くない。どうしようかな。
「アイスあるよ、食べん？」
『こんな深夜に？太るよ〜』
「良いやん、寝れんのやろ」
『まあね』
「頑張ってるご褒美」
『え〜ありがと』
「バニラかチョコどっちが良い？」
『うーん、どっちも〜』
「わがままなお姫様やな」
『そういう気分なの〜』
わがままだと言いながらも、透くんはニコニコしながらアイスを取り出している。カップのアイスとスプーン。
「はい」
『ありがと』
バニラアイスを食べる。罪悪感も相まって冷たさと甘さが染み渡る。
「はい、あーん」
透くんにチョコを食べさせてもらう。甘い。美味しい。けどそれ以上に、
『今日は甘やかしてくれる日だね』
「うーん、Aが無理してそうやからな」
『えっ？』
「俺はAの仕事のこととかあんまり分からんけど、Aが頑張ってることは分かるし、A我慢しがちやからな。俺はこういう時に甘やかすって決めたんよ」
『あのさ、そういう所が好き』
透くんが目を見開く。私の頭を撫でてくる。
「頑張りすぎちゃ駄目やで」
透くんに抱きつく。
『そんなに甘くされると私ずっと甘えちゃうよ』
「それでええんよ、俺の前でだけわがままなお姫様でおって」
この甘さは、アイスなのか透くんなのか、どっちだろう。どっちもかな。
甘えられない彼女 nagami→←甘いのはどっち domae
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 265人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
さつまいも(プロフ) - サママリネさん» はじめまして！そう言っていただけて嬉しいです☺リクエスト、了解しました！遅くなってしまうかもしれませんが必ず書きますので…！是非待っていただけるとありがたいです！ (2022年11月10日 18時) (
レス) id: b5eef5e11d (このIDを非表示/違反報告)
サママリネ - はじめまして！いつも楽しく読ませていただいてます😊 リクエストなのですが、ニッポンの社長辻さんでみんなの前ではツンデレなのに、二人っきりになるとめちゃくちゃ甘えてくるお話が見たいです！お願いします🙇♂️💦 (2022年11月9日 23時) (レス) id: accb57b751 (このIDを非表示/違反報告)
さつまいも(プロフ) - Rkさん» はじめまして！コメント気付かず申し訳ないです🙇♀めちゃくちゃ嬉しい言葉、ありがとうございます！！そう言ってもらえてすごく嬉しいです🥰不定期になるとは思いますが、更新していくので読んでいただけるとうれしいです！！ありがとうございます！！ (2022年11月9日 18時) (レス) id: b5eef5e11d (このIDを非表示/違反報告)
Rk - 初めまして！最近さつまいもさんの作品に出会いました！どの作品も優しく読んだ後に温かくなる作品にばかりで一気に読んでしまいました！大好きな方ばかりなのでめちゃくちゃキュンキュンしてしまいました！これからも更新大変かとは思いますが作品楽しみにしています！ (2022年11月3日 23時) (レス) id: e1f1e16652 (このIDを非表示/違反報告)
さつまいも(プロフ) - 希々さん» 気に入って頂けて良かったです！これからもよろしくお願いします！ (2022年8月7日 17時) (レス) id: b5eef5e11d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：さつまいも | 作成日時：2022年7月1日 18時
