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「 だいたいさー、本当にないわけ? 」







カバンを机に置くこともしないまま臣は机を越えるように乗り出してきた。








「 なにが! 」





「 だって隆二、昨日の帰りAの名前出すたびに動揺してたよ。肩がビクッ!てさ 」








…………あいつ。





今市はどうやら嘘をつけないタイプらしい。



まぁそんな感じはするけどなぁ。


素直っていうか馬鹿っていうかなんていうかーー。









「 もうお願いだから探らないでーーー… 」






降参。


ノーコメントでどうかお願いします。




という意味を込めて小さく手を挙げた、とき、








「 おはよ〜 」






話題のあいつがクラスに入ってきた。






「 あ、隆二! 」





「 待って!降参って言ったでしょ! 」





「 降参なら聞いていいじゃん 」






「 ダメ!私の友達ならダメ! 」







「 お前なんだよ、それー 」






「 何?朝から 」







「 何じゃないわよ!もう! 」







「 え?怒ってんの? 」







「 そう、今市くんのせいでね 」







え!まじで!と本気で狼狽える今市は本当に素直な馬鹿だ。手に負えない。








私は机に突っ伏したまま今市と目も合わせようとはしなかった。





というか。



合わせられない。昨日の今日でさすがに合わせられない。





だって私、キスしたんだよ?




キス……。今市にキス………。




今でも思い出せる今市のあの視線ーーーー。









「 あああぁぁぁああ〜!!!! 」









「 何!? 」






クラスの半数以上の目がこっちを見た。






「 な、なんでもない…… 」






「 なんでもないってAさぁ… 」








ふと今市を見ると私が朝っぱらから吊るし上げになっている理由がようやく分かったのかそそくさと自分の席に戻っていった。







うん、この際今市はいない方がいい。




何をこぼすか分かったもんじゃないし、私ですらいつヘマするかドキドキしている。







でもしばらく今市には冷たく当たってしまいそうだな……。






そう思ったけどあいつも悪い。


そう思い直した。





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りり(プロフ) - mmlibrab51761014345403183さん» コメントありがとうございます◎楽しんでいただけるよう更新頑張りますね! (2016年7月4日 16時) (レス) id: eb56b9b83e (このIDを非表示/違反報告)
mmlibrab51761014345403183(プロフ) - 初めまして!小説毎回楽しく読ませてもらってます。 (2016年7月4日 8時) (レス) id: 56f79d8620 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:時雨 | 作成日時:2016年6月13日 21時

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