双子座少女の逃亡記[歌い手]

-番外編- 2018,8,23 天月 武道館記念 ページ17

Aside

劇団に所属してからしばらくたった頃。いつものように朝ごはんを食べようと起きてきたらみんながやけに忙しなく働いていた。

『なにこれ…』

目の前に広がるのは大きなステージ。寝る前はなにもなかったからごく短時間で作られたんだろう。

「あ!Aちゃんおはよう!ちょっと手伝って〜!!」

いつもはあまり働いていない(働かせてもらえない)まふくんも駆り出されている。

『いいけど…なにこれ?』

「天月くんがライブをやるんだよ!」

『…え?ここって劇団だよね?』

「うーん…そうなんだけど…」

「うちの劇団は公演が終わった後に歌を歌ったりしてたんだよ」

『そらるさん!』

話すのもいいけど手を動かしてね、といわれ荷物を運びながらそらるさんの説明をきく。

「公演が終わった後に歌を歌ってたんだけどそれが結構好評でさ、時々こうやって歌だけの公演もやるようになったんだよね。それで今回はせっかくそういう人たちの聖地って言われている国に来たんだから天月一人の公演をしようってなったわけ。」

『座長がやらなくて良いんですか?』

「俺はまふと去年やったよ。二日間もね」

「あれは本当に楽しかったです!」

『へぇー』

やっぱりこの劇団はすごいな、と思いながら準備を進めていった。

-番外編2-→←設定その2

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す