Light of death and hope【創作】 (ページ5)

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電車内
19:20

「(やっぱりいつもより多い)」

電車に乗り込むと、明らかにいつもより多い人。だが自分のパーソナルスペースは確保出来る。
元々この時間帯は少ないのだがやはり先程の記事で電車に乗る人が多いのだろう。

電車のドアから見える街並みを目に映す。ポケットからイヤホンを取り出そうとする。

「(？あ、今日忘れたんだった…まじかあ…)」

この街並みを見ながら洋楽を聞くことが部活終わりの締めなのだが…仕方ない。たまには電車が走る音を聴いて帰るのもいいだろう。

その時突然、電車が揺れ前にいた人に思いっきりぶつかった。

「うわっ！すっすみません！」

慌てて体制を戻し謝罪する。顔を見ると制服に目がいった。

この制服は見覚えがある。どうやら近くの高校の男子のようだ。

「あーいえ、大丈夫っすよ！おわっ！？」

また電車が揺れた。流石におかしい。周りもざわざわし始めた。

それをかき消すかのようにアナウンスが流れた。

『お乗りのお客様に申し上げます。えー只今事故が発生し現在電車の運行を停止しております。繰り返します……』

「事故…？」

「なんかあったんすかね？」

妙な胸騒ぎがする。