eighteen:遮る者 ページ19
目黒区-道路
22:58
A達は咲良の所へ行くため注意を払いながら港区に向かう。電車の時以外でゾンビは見かけていないが念には念だ。
「なあAさん」
「ごめん話遮って申し訳ないけど、別にさんとか付けなくていいよ？
てか気付いてるか分からないけどちょくちょく呼び捨てしてるし」
「えっ！？」
やはり本人は自覚がなかったようだ。功士郎は「うん、そうするわ！」と言うとにっこり笑った。
「あ、そうそう。咲良さんの家ってどこらへん？」
「美術館の近くだよ。そこまで行ければ道がわかるんだけど…」
「お！ 俺美術館の場所分かるからすぐ行こう！」
「まじで！？功士郎くん頼りになるなぁ、すご」
へへん、と功士郎はドヤ顔をする。それを無視してスタスタ歩くと「酷くね！？」と言われフッと鼻で笑ってやった。
ーーー
ーー
ー
「もう少し歩けば美術館近くなるけど、大丈夫？」
「勿論。剣道部舐めてもらったら困る」
「あはは、そりゃそうか！」
ずっと雑談しながら歩いているが深夜徘徊の気分だ。夜中ということもあって人がまったくいない。
というか1人も会ってない。
「もうすぐ見え＿＿＿
Aあれ見て」
功士郎が立ち止まり顎でクイッと指す。指された方を見ると1人明らかに挙動不審な人がいた。
「…あれゾンビかな？」
「分かんねぇ。でも俺達には気づいてないと思う。でもそこに街灯があるから通ったらバレるかもな」
迂回すれば遠くなる。美術館は目と鼻の先にある。
選択肢は1つか、もしくは…
Aは功士郎の方を見てこう言った。
「一か八か殺ってみる？」
nineteen:作戦 ※修正→←seventeen:再度出発
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 11人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：はるこてつ(べーきち) x他1人 | 作成日時：2013年9月29日 20時
