記録14 ボルサリーノ ページ19
コビーに部屋に置いていかれた私は一人で部屋を出る。
ーー蛇姫様まだいるかな…。
船を出す時間だと言うのになかなか見つからずに困っていると、目の前が急に眩しくなる。
『ちょ…勘弁してよ…。』
｢あれ〜？ひどい言われようだねぇ〜…。｣
眩しい光の中から現れた人物。それは大将黄猿こと、ボルサリーノだった。世間知らずの私(自分はそう思っていない)でも知っている彼、そんな彼が何故か私の前に立ちはだかる。
『何か用ですか？ちょっと急いでるんですけど。』
｢いやーこれといった用事はないんだけどねェ〜。あの守戦の女神を一目見ておこうと思ってねェ…。｣
するとボルサリーノの顔がグイッと近づく。
身長の高い彼の顔が急に目の前に来て驚いたが、平然とした顔で答える。
『…私なんかを相手にするとは、海軍大将はお暇なんですね。』
少し煽った言い方をすればボルサリーノは参ったねェ〜なんて言いつつも表情が何一つ変わらない。掴みどころない男だと思った。
「でもそれはわっしだけでもないよォ〜？今海軍本部は君の話題で持ち切りでねェー。」
『…へぇ。一体どんな話なんです？』
私が興味無さそうに聞けば、ボルサリーノが変わらない口調で言った。
「そりゃァ、絶世の美女なんて言われれば男なら放っておかんでしょ〜〜。」
『な…！？』
絶世の美女という言葉なんて言われ慣れていない私は戸惑った。何かの間違いだろう。
『やはり噂は信用なりませんね…。絶世の美女は蛇姫様のことですよ。』
私が否定するとボルサリーノは少し驚いた顔をしたように見えた。
「ん〜、そうかね〜？わっしは会ってみて納得だったけどねェ〜。」
『…へ？』
ボルサリーノは顔色を変えずにさらっと恥ずかしいことを言う。そんな彼とは反対に私は顔を熱くした。彼のわざとなのか素なのかわからない態度に困惑した。
『と、とにかく！急いでいますので、失礼します！』
私はこの場から逃げるように彼を避けて歩き始めた。しかし瞬きをした瞬間、また黄色のスーツが私の目の前に現れた。
『な、なんですか！？』
私が未だに熱い顔を両手で隠しながら聞けば、ボルサリーノは私の手を取り、顔から剥がした。
「ーーいやぁ、あんたはあの七武海と違って反応が初々しいねェ〜〜。おじさん好きだよォ、そういうの〜。」
『…っ！か、からかわないでください！』
私は彼の手を振り払うと足早にかけた。
ーー本当に掴めない男…。
彼に掴まれた腕は未だに熱を持っていた。
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アイ(プロフ) - おわりですか！？すごくおもしろかったです！！続編とか書く予定ないんでしょうか？？(o^^o) (2021年1月26日 17時) (
レス) id: 2782a43946 (このIDを非表示/違反報告)
アタル(プロフ) - アニメ大好きwomanさん» 嬉しいコメントありがとうごます！更新が遅く本当に申し訳ありませんが、待ってくださる方がいると知ると、俄然やる気が出てきますね！ですが、期待はあまりせず気長に待ってくださるとありがたいです汗 (2020年3月8日 18時) (レス) id: e103d991e7 (このIDを非表示/違反報告)
アニメ大好きwoman - とっっても面白いので早く続きが読みたいです！更新頑張って下さい！ (2020年3月8日 17時) (レス) id: 8b1d0909e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アタル | 作成日時：2019年10月14日 20時
