第46話 ヤガラブル ページ4
宿屋に着くと、ルッチとカクはすぐに宿屋を出ていった。
造船所を視察しに行くようだ。それを教えてくれたカクはどこか嬉しそうだった。
カリファさんの話によれば、一年後このウォーターセブンの造船会社に潜入するという長期任務があるらしい。
それ以上は教えてくれなかったが…。
その造船会社はまだ出来ていないらしく、もうすぐ立ち上がるとのこと。
前回来た時も、その準備で町中忙しそうだったのを思い出した。
カリファさんもブルーノさんもそれぞれ向かいたい場所があるらしく、私も仕事を頼まれてきていたので、別行動になった。
宿屋に着いた時、部屋でルッチ達が話をしていたことを思い出す。
私は聞いていいのか分からなかったため、遠くから仕事をしている振りをしながら聞いていた。
｢いいか。ここでは俺らは共に行動することは避ける。やむを得ない場合はこの仮面をつけろ。そして、能力は使うな。｣
『…。』
ーー能力ってなんぞ。
カクやカリファさんはブルーノさんの方を見ていて、そのブルーノさんは｢あぁ。｣と答えていた。
｢秘密を知った者は容赦なく殺せ。警戒を怠るな。｣
その瞬間、聞いてはいけなかったか…と思う。
そしてルッチ達は部屋を出ていった。
ーーよし、仕事するか。
カクたちはやることがある。私もぼーっとはしてられない。
ーーとりあえず頼まれていた食料を買いにいこうかな。
いつもは食料調達班がウォーターセブンまで来てやる仕事を、私が任された。まぁ、私は買って列車まで運ぶだけだが…。
今回はまだ食料の減りが少ないらしく、私の買い物も少ない。1人でなんとかなりそうだ。
準備をして部屋を出る。仮面は一応もっていこう。
町に出て歩くが、行き止まりだったり道が複雑で足止めされる。
水路をみると、皆何かの生き物が引く小さい船に乗って移動していた。
ーー…あれ、乗ろう。
ようやくまともに移動ができそうだ。
お店に行き、あの生き物の乗り物を借りる。ヤガラブルというらしい。
｢お嬢さんヤガラは初めてかい？｣
『あ、はい。』
おじさんが私に合うヤガラちゃんを選んでくれ、ヤガラブルに乗せてくれた。
お礼を言い水路に出る。
歩きとは違い、スイスイと進む。
とても心地よかった。
商店街まで戻ろうとすると、
｢まてー！｣｢逃がすかぁ！！｣
と鬼ごっこをしている男の人たち…。
見ていると、追いかけられている男の人と目が合った。
｢！しめた、ヤガラブル！｣
『……へ？』
第47話 パウリーとの出会い→←第45話 再度、ウォーターセブン
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アタル(プロフ) - サクラさん» サクラさん、ありがとうございます！コメントで感想を送ってくださると本当にやる気が出ます。自分で始めたので頑張るというのもなんか変な感じですが、頑張ります！ (2019年10月12日 17時) (
レス) id: e103d991e7 (このIDを非表示/違反報告)
サクラ - カクもルッチもカッコいい…！毎回キュンキュンさせてもらってます！更新頑張ってください！ (2019年10月12日 16時) (レス) id: 2be65d96af (このIDを非表示/違反報告)
アタル(プロフ) - akane10746さん» 前回からコメントありがうございます！続けてみてくださっていてとても嬉しいです！頑張ります。 (2019年10月8日 13時) (レス) id: e103d991e7 (このIDを非表示/違反報告)
akane10746(プロフ) - 毎回面白いです!更新頑張ってください！！！ (2019年10月8日 9時) (レス) id: 38a8873821 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アタル | 作成日時：2019年10月7日 0時
