第69話 蓄積 ページ27
少しして落ち着くと、カクが言う。
｢まぁ、能力が分かってよかったのう。…それよりも、じゃ。｣
カクは私の方に向き直り、胸ポケットから1枚の紙を出す。
｢A、これはどういう事じゃ？｣
『…それはー…カリファさんに…。』
そう、カリファさんに渡してと頼んだアイスバーグさんの名刺。なぜ、カクが…。とカリファさんを見れば、
｢…私も気になるわ。あなたがアイスバー
グと接触してるなんて…ねぇ。｣
『…うっ。』
二人は目をキラリと光らせてこちらを見ていた。
怖くなった私はブルーノさんに助けを求めようと彼を見るが、
｢さっきも言ったが…、こればかりはお前が悪い。｣
『うぇぇ…。』
一年後の任務で関わる人物には近づかないようにとこっぴどく叱られた。
一緒にバーで飲んでそのまま宿に送って貰った事も全てはかされ、更に怒られたのだった。
その後。夜も遅いので解散になった。部屋から皆を見送っていると、何故かカクはまだ部屋から出ようとしなかった。
『…カク？どうしたの？』
私の言葉にカクは反応を示さない。
ルッチのこともあり、体調が悪いのではと心配になり、近寄って顔を覗き込んでみる。
『…具合悪いの？』
｢…っ！｣
そう言ってカクのおでこに自分のおでこをくっつけようとした時、肩を捕まれ、そのまま床に押し倒された。
『…ってて…。』
ーー最近こんなばっかりだなぁ…。
なんて呑気にカクを見上げれば、カクは真顔で、こちらを見ていた。
｢A…。お前はあんな目にあったのにも関わらず、未だに警戒心が足りない。｣
あんな目、というのは裏町でのことだろうか。
だとすれば私が警戒しないのは仕方の無いことだ。
『確かにあの人たちは怖かったけど…。カクはあんな事しないでしょ。』
｢…それはどうかのう…。現に今お前を押し倒してるじゃろ。それに…。｣
そう言って私の首筋をつーっと撫でる。
｢…ルッチに…何かされたんじゃないのか？｣
『…！』
図星じゃな…。カクはそう言うと何かを決意したような顔つきになる。
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アタル(プロフ) - サクラさん» サクラさん、ありがとうございます！コメントで感想を送ってくださると本当にやる気が出ます。自分で始めたので頑張るというのもなんか変な感じですが、頑張ります！ (2019年10月12日 17時) (
レス) id: e103d991e7 (このIDを非表示/違反報告)
サクラ - カクもルッチもカッコいい…！毎回キュンキュンさせてもらってます！更新頑張ってください！ (2019年10月12日 16時) (レス) id: 2be65d96af (このIDを非表示/違反報告)
アタル(プロフ) - akane10746さん» 前回からコメントありがうございます！続けてみてくださっていてとても嬉しいです！頑張ります。 (2019年10月8日 13時) (レス) id: e103d991e7 (このIDを非表示/違反報告)
akane10746(プロフ) - 毎回面白いです!更新頑張ってください！！！ (2019年10月8日 9時) (レス) id: 38a8873821 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アタル | 作成日時：2019年10月7日 0時
