第66話 ブルーノの能力 ページ24
初めて能力が発動したのを自覚した。それに自分も起きていられたのは初めてな気がする。
私は自分の能力を考えながら自身の部屋に向かっていた。
角を曲がると誰かにぶつかる。
歩きながら考え事はするもんじゃないな。
『ぶっ…ごめんなさい!』
「…Aか。こんな遅くに何をしている。」
ブルーノさんの壁のような背中…というかお尻にぶつかった。
『…いえ。ルッチさんに頼まれていた仕事を終えたところで…。』
鼻を抑えながら言うと、「そうか…。」とブルーノさんは頷いた。
そう言えば、ルッチ達が初日に確認していた「能力は使うな。」という話。あれはブルーノさんに言っていた気がする。
『…あの。ブルーノさんは悪魔の実の能力者…なんですか?』
「…!」
ブルーノさんは少し驚いた様子で答えた。
「…あぁ。悪魔の実について調べているのか?」
私が頷くと、
「そうか。…少し話でもしようか。」
そう言われたので、お茶でも入れますと、私の部屋で話すことにした。
部屋にブルーノさんを招き入れ、ソファに座ってもらう。
暖かいお茶を入れ、私も向かいの椅子に座った。
『…それで、ブルーノさんはどんな能力なんですか?』
私が単刀直入に聞くと、彼もすぐ答えてくれた。
「俺はドアドアの実を食べたドア人間。俺の前では壁は意味をなさない。」
そう言うと近くの壁に寄りかかり、ガチャ…とドアを作りだす。
「それと…。」
『…!』
次にブルーノさんは何も無い空間にドアを作った。彼はそのドアに入ると、目の前から姿を消してしまった。
『…ブルーノさん?』
「…ここだ。」
目の前から消えたと思ったブルーノさんは私の後ろに立っていた。
バット振り返ればまた居なくなり、次はソファに座っていた。
『…すごいですね。』
「…まぁ、暗殺には向いているな。」
そういった彼はお茶を飲んだ。
ーーカクがあの時、いないブルーノさんに話しかけていたのは、そこにいたが、見ることの出来ないブルーノさんに話しかけていたからか。
私が過去のことを振り返っているとブルーノさんが言った。
「お前も能力者なんだろう?…何か分かったのか。」
『…はい。ルッチさんのおかげで少しずつですが…。』
そして私はルッチの部屋での出来事を話した。
ブルーノさんは全て聞き終えると、大きなため息をついた。
「…なるほど…。ルッチは少し…いやだいぶやり方が残酷だな…。」
そう言うとブルーノさんは同情してくれたのか、私の頭を撫でた。
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アタル(プロフ) - サクラさん» サクラさん、ありがとうございます!コメントで感想を送ってくださると本当にやる気が出ます。自分で始めたので頑張るというのもなんか変な感じですが、頑張ります! (2019年10月12日 17時) (レス) id: e103d991e7 (このIDを非表示/違反報告)
サクラ - カクもルッチもカッコいい…!毎回キュンキュンさせてもらってます!更新頑張ってください! (2019年10月12日 16時) (レス) id: 2be65d96af (このIDを非表示/違反報告)
アタル(プロフ) - akane10746さん» 前回からコメントありがうございます!続けてみてくださっていてとても嬉しいです!頑張ります。 (2019年10月8日 13時) (レス) id: e103d991e7 (このIDを非表示/違反報告)
akane10746(プロフ) - 毎回面白いです!更新頑張ってください!!! (2019年10月8日 9時) (レス) id: 38a8873821 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アタル | 作成日時:2019年10月7日 0時