1000万 ページ30
「んや、別に
それであなたが心置きなくうちに来てくれるんなら全然安いもんですから」
「……」
「お手伝いさん、してくれる？」
「…はい
私なんかでよければ」
こんな質問にもちゃんと答えてくれたんだもん
何もないって二宮さんの口から聞けた今、私にそれを断る理由なんてないよ。
「んじゃ契約成立って事で。
はい、プレゼント」
そう言ってポケットから何かを取り出すと
私の手にポトン、と乗せる。
私の手のひらに乗った、銀色の小さい塊。
「……これって、」
「ウチの鍵。オレいなくてもそれ使って入ってくれていいから」
「えぇ？！そんなの無理ですよ！」
「いーから。
いつでも俺がいるって限んないでしょ」
「…はい…」
「ん。落とすなよ？笑」
「すぐキーケースに付けます！」
会社に入る時、頑張るぞって願いを込めてちょっと奮発して買った黄色のキーケース
それに、今二宮さんから預かった合鍵をつけようと…
つけ、ようと…
「ん〜っ、」
「貸してみ」
「…あ、」
つけようとしたら、手が震えてできなくて
そしたら、二宮さんがスッと私の手からそれを奪った
「ん。できた」
「ありがとうございます」
「いーえ。
落としたら罰金1000万な」
「い、1000万？！」
「んふ、うそ。笑」
「びっくりした…
本気で言いそうだし」
「クク。
いまのね、セリフ。ドラマの」
「え、そうなんですか？
1000万？？」
「うん。ちょっと違うけど。
だから観てね
いつ言うかなーて」
「わかりました！」
そんな私を見つめた二宮さんが、満足そうに笑ってる。
この時間を、切り取って保存できたらいいのにってかなり本気で思ったのは内緒。
半分出します！って言ったのに
「お手伝いさんの契約代だから」と
二宮さんが奢ってくれて
また奢ってもらっちゃったなってちょっと複雑だけど
「ほら。運転手さん待ってるよ」
とか笑われながら言われて、渋々帰る準備をする私。
「じゃあね？気をつけて帰んなよ？」
「はい。二宮さんも、気をつけて帰ってくださいね？」
「ハイハイ。
わかったから早く行きなさいよ笑」
二宮さんと別れて時間差で乗り込んだタクシー
ドラマ観なきゃなって
1000万のセリフ、真剣に聞いとかなきゃって
二宮さんを思いながら、流れるネオンを眺めてた。
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橘花(プロフ) - おかえりなさい。このお話やっぱり大好きです。二宮さんの天邪鬼な優しさにきゅんとしちゃう。。4日徹夜した甲斐がありましたね！おーんまでしてもらっちゃって。。しかも今度はお手伝いさんって、、住み込みですか？？ですよね？？ (2018年5月3日 21時) (
レス) id: c285604a1b (このIDを非表示/違反報告)
涼杜兄妹(プロフ) - おかえりなさいー！！待ってました！更新ありがとうございます、とても嬉しいです。ファンとしてショックでしたけど、お話の中の和さんは別人だと思ってうはうはさせてもらってます！今後も応援しています！ (2018年5月1日 21時) (レス) id: 400e48a6ce (このIDを非表示/違反報告)
ちゃこ(プロフ) - それでもファンをやめられず嵐を嫌いにはなれません。そして、このお話を嫌いになることもたりません。立ち直るのはとても思っている以上にたいへんかもしれませんが、これからも応援しています。 (2018年4月16日 3時) (レス) id: 83f57e34a6 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃこ(プロフ) - はじめましていつもありがとうしております。私も今回のこととてもショックでした。どうして？なんで？そんなことばかり考えました。別の一般化ならきっとここまで考えなかったかもしれません。彼の口から何か聞けたなら違うかもとか、色々考えました (2018年4月16日 3時) (レス) id: 83f57e34a6 (このIDを非表示/違反報告)
みはる(プロフ) - くぅ。さん» そうですよね。彼の愛する人から、私たちファンがどれだけの屈辱を受けたか、彼は気づいているのでしょうかね。この道を進むことで彼が幸せになれるなら、なんとか受け入れようと頑張りますけど、、、ファンのことはどこまで考えてくれているのかが気になります。 (2018年4月14日 9時) (レス) id: d6478e436f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くぅ。
| 作成日時：2018年1月8日 23時
