１ー五月雨オネスティー ページ31
突然、プツリと何かの糸が切れたように動かなくなったかとおもえば、涙声でこう言葉を紡いだ
「ボクが間違ってた…？そんな訳ないよね……お母、様」
「リドル！！」
倒れた寮長に、トレイ先輩が駆け寄る。背後にいたおぞましい化身もすっかり消え、寝息を立て静かに眠る寮長の姿が目に映った
・
・
彼が目を覚ましたのは、その数十分後のこと。飾り付けられたバラの木々が辺りに散乱し、抉ったような跡が残る地面。先程の乱闘の凄まじさを物語るが、記憶のない寮長には何が何だかさっぱりといった様子であった
「はぁ……はぁ……ボクは……一体……？」
「良かった。正気を取り戻していますね」
「今は何も考えなくていい。寝てろ」
「あーっ、そうやって甘やかすからちょっと怒られただけで暴走とかするんすよ！庭はめちゃくちゃだし、こっちもヤバいとこだったんだからな！」
「確かに、ヤバかったな」
ストレスを溜めるとロクなことがないんだゾ、とグリムがボヤく。暫くは何も言わずに俯いていた、寮長だが……口を小さく開いて、ポツリと言い出す
「ボク……本当は、マロンタルトが食べたかった……」
「へっ？」
初めて聞く、彼の本音だった
「薔薇は白だっていいし、フラミンゴもピンクでいい。お茶に入れるのは角砂糖より蜂蜜が好きだし、レモンティーよりミルクティーが好きだ。みんなと食後のおしゃべりだってしたい……」
「リドル……？」
「もっとトレイ達と、遊びたかった…！
う、うう……うううっ……わぁあああん！」
堰を切ったように涙は止まらず泣き叫ぶ。あの、暴君と恐れられた寮長がだ。これには私達も驚きを隠せない
「うっそ……
あのリドルくんがギャン泣きしてる……」
「おいこら！泣けば許されると思うなよ！」
「お前もたいがい空気読まないな……」
「……俺も悪かった。お前が苦しんでるの知っていたのにずっと見ない振りをしていた。
だから、今日は言うよ。リドル、お前のやり方は間違ってた。
だからみんなにちゃんと謝るんだ」
「うっ、ぐす……ごめんなさい……！
ごめんなさい……っ！」
ボロボロと大粒の涙を零しながらも、きちんと謝罪を述べる。手遅れになる前に過ちに気づけたこと、暴走を止められたことに一先ずは安堵の息を漏らした
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チョコ＆ピーナッツ(プロフ) - 桜彩さん» ありがとうございます！！これからも頑張りますね(●´▽`●) (2020年10月16日 1時) (
レス) id: 131b6cb561 (このIDを非表示/違反報告)
桜彩 - 続きが楽しみです！頑張ってください！ (2020年10月15日 22時) (レス) id: 28978efa0a (このIDを非表示/違反報告)
紫苑(プロフ) - チョコ＆ピーナッツさん» ありがとうございます！見つけれました！ (2020年10月14日 1時) (レス) id: ecaba3df18 (このIDを非表示/違反報告)
チョコ＆ピーナッツ(プロフ) - 紫苑さん» Twitterのフォローですか！ありがとうございます！！@cho_co_cho_です！もし出てこないようでしたら、ボードの方で紫苑様のIDを教えていただけると助かります(o_ _)o私の方からフォローさせて頂きます！ (2020年10月14日 0時) (レス) id: 131b6cb561 (このIDを非表示/違反報告)
紫苑(プロフ) - コメント失礼します！Twitterをフォローしたいのですが出てこないです、、。ID教えて貰うことは出来ますか、？ (2020年10月13日 23時) (レス) id: ecaba3df18 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：チョコ＆ピーナッツ
| 作成日時：2020年10月8日 16時
