完璧少女.39 ページ42
「……あの、嬉しいんだけど、
北野さんは、木兎さんと付き合ってるんじゃないの?」
個人的にそこが一番、気になった。
少しの沈黙。
北野さんは考える素振りを見せて、答えた。
「いや、光太郎のことは中学の時は好きだったけど、今はただの幼馴染みですよ。」
申し訳なさそうな彼女に、こっちまで申し訳なくなる。
「……なんかすいません。」
小さな声で謝られる。
どっちが悪いかって言われたら、勘違いをした俺の方が絶対悪い。
「赤葦さんの質問に答えたので、此方も質問をしてもいいですか?」
「いいけど。」と答えると、北野さんは不思議そうに眉間に皺を寄せた。
「私、赤葦さんの好みのタイプからかなり逸れている気がするんですよ。」
つまり、何故私なのか。そう尋ねてきた。
まさか、そこに気づいていなかったのか。少しの脱力。
これが天然なのか。
「今までの自分のことを思い出してみて。」
そう言ってしばらく、彼女の顔は「BOM!」と音がなりそうな程赤く染まった。
「確かに、三つ当てはまりますね。」
恥ずかしそうに、首の後ろに手を当てている。
一応、全部当てはまっていることは伝えた方がいいのだろうか。
いや、止めておこう。言ったら多分、ものすごい勢いで距離を取られる。
「では、これからは付き合うということで大丈夫ですか?」
「うん、大丈夫。」そう答えると、彼女は嬉しそうに顔を綻ばせた。
15人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
斉賀(プロフ) - ナンだこれ!?(良い方)すごく楽しく読ませて頂きました。赤葦くんと上手くいってよかったあアアアアアアアアア! (2018年12月26日 20時) (レス) id: 12a2cd90a8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:コゲパンです。 | 作成日時:2018年5月6日 14時