転生先のアカデミー3

心が痛い ページ3

次の日

今日は編入生がやってくる
朝も昨日と同じように、
ポケモンたちが騒いでいた

同じように対応したが、落ち着かなかった

生物室で採点をしていると
校長が入ってきた
後ろには女の子がいた

ジニア「あ、その子が編入生ですかあ？」

赤い髪の女の子
心臓が脈立つ
この気持ち、前にもあった気がする

彼女のことを
知っている気がする

『女主です、よろしくお願いします』

女主……？

『…あ、女主です よろしくお願いします!』

脳内で声が聞こえた
その子も女主と言うらしい

ジニア「担任のジニアです
よろしくお願いします」

わからないなら聞けばいい
そう思い「ところで」と話を進めた

ジニア「僕と会ったこと、ありませんかあ？」

『！』

ジニア「あ、すみません
なぜか懐かしい感じがしたので」

少し目を見開いた彼女を見て
“知っているのだろう”
と確信した

僕を見て微笑む姿が懐かしい
でも、わからない
なぜわからないのだろうか

突然マルノームが出てきた
マルノームは女主さんにしがみつく

それだけではない

マルノームに続いてウィンディが出てきたのだ
ウィンディは女主さんに突進

どう言うことでしょうか
僕が止めても言うことを聞いてくれない
こんなこと、今まで一度もなかった

『ちょ、くすぐったい…』

ポケモンと遊ぶ彼女を見て、また懐かしいと思った
そして、思い出せない自分に苛立ちを覚えた

『マルノーム、ウィンディ
“久しぶり”だね』

“久しぶり”…？
やっぱり会ったことあるんだ
僕が覚えていないだけ
彼女と、ポケモンたちは覚えている

ひとまず戻そうと、
ボールに手をかけたその時
ウィンディが僕に向けて威嚇した

ジニア「え」

一度もされなかった威嚇
それを今、初めてされた

『ウィンディ、ジニア先生に威嚇はだめやろ』

ウィンディはそれに従い、威嚇をやめた

なんだろう
この気持ち…

心が痛い

4→←2

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す