第二話 ページ3
「こっちが夢なの…？？」
絵本の中の世界に迷い込んだ夢。そう思って頬をつねると、じんじんと痛かった。
「夢じゃないってことは、展覧会のイベントなのかな…？」
スカートにエプロン、三角巾といった服装の女性や、オーバーオールにワイシャツ、というような服装の男性などで溢れていた。最近の展覧会はここまでできるのか。そう思いつつ目の前の店に目をやる。
そこには、きらびやかな金細工のアクセサリーが並んでいた。
端から端までずっと続くそれらを見ていると、一人の男性にぶつかった。
「わっ、ごめんなさい。」
謝って相手の顔を見上げると、最初に主人公の絵を眺めていたあの男性だった。
さっきまで入口付近にいた人たちが一人もいない中、初めてあった人だったので少しホッとした。
「あぁ、すみません。」
大人びた口ぶりで謝る彼はそこそこ整った顔をしていた。
すこし癖のついた黒髪を左側に、かきあげて寄せたような髪型。
きっちりと着こなしたスーツには彼のスタイルの良さを引き立たせ、魅力的に見えた。
はっとして考えるような目つきになった彼は唐突に話を始めた。
彼から聞く話によると、ここは本当に絵本の中の世界らしい。
日本語は通じないし出口も入口も見つからない。
見たこともない文字が店頭の札に書かれているし、見たこともない植物が店先に売られている。
二人は、容易にはここから出られないことを悟った。
「私は、葉山明澄(はやま あきと)といいます。展覧会の会場の近くの病院で勤務しています。」
彼から自己紹介を始め、自分も自己紹介をした。
「AAといいます。大学生です。」
周囲が騒がしくなる中、とりあえずの間をつなぐための会話をしていると、二人の目の前には大きな大きな鬼が立っていた。
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YUKARI♪ - 毒りんごパイさん» それは良かったです！ (2019年11月27日 22時) (
レス) id: 8e0566877e (このIDを非表示/違反報告)
毒りんごパイ(プロフ) - ありがとうございます…(T_T)更新するモチベーションが無くなっていたのですが、気力が湧いてきました！ (2019年11月24日 20時) (レス) id: 402e3fe0b6 (このIDを非表示/違反報告)
YUKARI♪ - イベントのYUKARI♪です！読みましたがとても面白かったです！評価させて頂きました！ (2019年11月22日 15時) (レス) id: 8da6d1b6ea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：毒りんごパイ | 作成日時：2019年11月15日 23時
