番外 ―新婚編― ページ29
オレは野生の勘でめでたく大学に受かり、静岡に引っ越してきた。
オレの他にもう1人。
ふんわりとした雰囲気の女だが、中身は元ヤンでオレに平気で突っかかってくる。
オレの嫁、荒北A。
引っ越し業者が荷物の搬入を終え、オレたちは細かいものを片付ける。
2人で使う大きめなテーブルやソファが、これからのオレたちの生活を物語っていた。
「どうよ」
オレが引越しのダンボールをごそごそやっていると、上から声が降ってきた。
「……なんだ、ソレ。コスプレェ??そーゆープレイしてぇの??」
目の前には箱学の青を基調としたブレザーとは違う黒のセーラー服を纏ったA。
「ってェ!!」
ゴン、という音と共にAの拳が降ってきて、オレは頭を押さえた。
クッソ、こいつ!!
「バカじゃないの!?」
頭を擦りながら見上げると、Aは険悪な顔でオレを見下ろしていた。
「ちったァ手加減しやがれ!!ボケナス!!」
「あんたが変なこと言うからでしょ」
で、どうよ、ともう一度聞きながらくるっと回った。
「……パンツ見えてっぞ」
オレがそう言うと、真っ赤になりながら再び拳を落としてくる。
それをオレの手で受けとめて立ち上がった。
「何度もくらうかヨ。バァカ」
「…もういい」
Aはオレの手を振り払って着替えてくる、と背を向けた。
オレはその手を再び掴み取ってこっちを向かせた。
「…なに」
「ハッ、カワイイんじゃナァイ??」
抱き締めて耳元で囁いてやると、ゆでダコのように口をパクパクしながら真っ赤になっていて、まるで湯気でも見えるようだ。
オレはしてやったりと、ニヤリと口角を上げた。
「さーて、おめーの母さんのために今夜子作りでもすっかァ」
オレがニヤニヤして言うと、Aはさらに真っ赤になって首を横に振っていた。
イヤだ??
逃げらんねぇヨ。
おまえはもう既にオレの檻の中にいるんだからな。
どんなにオレに突っかかってきても、こういうオンナの表情を見ると満足しちまう。
オレの一方通行の想いではないと確信が得られる。
オレの嫁、荒北Aは見た目とは裏腹な元ヤン上がりのヤツだが、オレだけに見せるその姿もカワイイと思うのは、オレも大概重症なのかもしんねぇ。
―――――
まだ番外編が続きますが、次回作は2作同時進行でいこうと思います。
荒北→夢主で1作、夢主→荒北で1作の別々のもので検討しています。
縁があれば読んで頂けるとありがたいです!!
では、次の番外編もよろしくお願いします!!
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poipoiaya(プロフ) - 桜朱さん» えええっ！そんなお言葉をいただけるとは…！ありがとうございます！またキュンキュンできるよう頑張ります！ (2018年3月23日 18時) (
レス) id: bc50c192a8 (このIDを非表示/違反報告)
桜朱(プロフ) - 最高でした！神作品です！こんないい作品をありがとうございました。物凄くキュンキュンしました！！ (2018年3月21日 21時) (レス) id: 6f7a2e4a1d (このIDを非表示/違反報告)
poipoiaya(プロフ) - ひかるさん» コメントありがとうございます!!待宮セーフですか!?よかったです。。なんだかんだ番外編書くの楽しいのでこちらこそありがとうございます!!もう少し番外編ありますのでよろしくお願いします♪ (2017年10月29日 15時) (レス) id: 48d81e0108 (このIDを非表示/違反報告)
ひかる(プロフ) - 執筆お疲れ様です^^そして、番外編までありがとうございます^^待宮のキャラはだいたいそんな感じで大丈夫だと思います^^ほんと、無理を言ってしまって申し訳ないです^^;楽しく読まさせていただいてます♪無理をせずに頑張って下さい^^ (2017年10月28日 21時) (レス) id: 3d465a31eb (このIDを非表示/違反報告)
poipoiaya(プロフ) - ひかるさん» かしこまりました!!金城はともかく待宮の口調が書けるかビビってますが、大学生の荒北と絡めたり荒北と夢主との絡みを書きたいと思います。これからもよろしくお願いします!! (2017年10月20日 9時) (レス) id: 48d81e0108 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：唖耶 | 作成日時：2017年9月28日 8時
