愛 ―25― 荒北side ページ20
「どうぞー」
相変わらず優しそうな母親の声がする。
「…あら、貴方は確か…」
「ドーモ。荒北デス」
「そうそう、荒北くん。前にAを送ってくれた子よね」
「あーハイ。これ、つまんねぇモンっすケド」
オレは手に持っていた紙袋を手渡す。
隣にいるAは驚いていた。
オレがそんなに気が回るとは思ってなかったんだろう。
オレだって、こいつの親じゃなければしてねぇし。
「あら、バームクーヘン。わざわざありがとう」
これは癪だが、新開から甘いもの情報を聞いた結果だ。
昨日部活が終わったあとチャリをかっ飛ばして買いに行った。
「どうぞ、かけて」
Aの母親はオレにソファに座るように促した。
先にAが座ったので、オレはその横に座る。
紙袋を執事に渡して、その執事は部屋から出ていった。
「Aが言ってた会わせたい人って荒北くんだったのね」
「はい、どうしても母様にお話したいことがありまして」
「何かしら」
この人はニコニコ笑っちゃいるが、なんとなく何の話をされるのかわかってんじゃねぇかな。
そんな気がする。
まあなんだ、野生の勘ってやつだ。
「…あの、私、」
オレは口を開いたAの前に腕を出し、オレに言わせろと目で制止した。
するとAはオレを見て口をつぐんだ。
オレが口を開くのと同時に、扉がノックされた。
執事が茶とオレが買ってきたと思われるバームクーヘンを切って持ってきてテーブルに3人分並べた。
「あ、ごめんなさいね。話の途中で。続けて頂けるかしら」
ひと口茶を飲んだ母親がそう言った。
「A…サンと東堂は許婚を解消した、デス」
流石にここまでは想定してなかったようで、目を丸くしていた。
「それはどういうことかしら??」
「オレがこいつ…あー、Aサンが好きなんでェ」
母親は持っていた高級そうなカップを置いた。
「Aはどうなの??」
オレと母親の視線がAに集まる。
「私も荒北先輩が好きです」
「…尽八くんは??」
「東堂にはこの間、ちゃんと話してわかってもらったス」
「じゃああちらは解消の件を受け入れたということですね??」
「ハイ」
「……話はわかりました。…ですが、私は反対です」
「どうしてですか!?母様」
「…では現実の話をしましょうか」
オレとAはまさかの展開に呆気に取られていた。
いつもニコニコしていた母親の真剣な目がオレたちに向けられる。
―――
ラストスパート中です!!
最後までよろしくお願いします!!
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poipoiaya(プロフ) - 桜朱さん» えええっ！そんなお言葉をいただけるとは…！ありがとうございます！またキュンキュンできるよう頑張ります！ (2018年3月23日 18時) (
レス) id: bc50c192a8 (このIDを非表示/違反報告)
桜朱(プロフ) - 最高でした！神作品です！こんないい作品をありがとうございました。物凄くキュンキュンしました！！ (2018年3月21日 21時) (レス) id: 6f7a2e4a1d (このIDを非表示/違反報告)
poipoiaya(プロフ) - ひかるさん» コメントありがとうございます!!待宮セーフですか!?よかったです。。なんだかんだ番外編書くの楽しいのでこちらこそありがとうございます!!もう少し番外編ありますのでよろしくお願いします♪ (2017年10月29日 15時) (レス) id: 48d81e0108 (このIDを非表示/違反報告)
ひかる(プロフ) - 執筆お疲れ様です^^そして、番外編までありがとうございます^^待宮のキャラはだいたいそんな感じで大丈夫だと思います^^ほんと、無理を言ってしまって申し訳ないです^^;楽しく読まさせていただいてます♪無理をせずに頑張って下さい^^ (2017年10月28日 21時) (レス) id: 3d465a31eb (このIDを非表示/違反報告)
poipoiaya(プロフ) - ひかるさん» かしこまりました!!金城はともかく待宮の口調が書けるかビビってますが、大学生の荒北と絡めたり荒北と夢主との絡みを書きたいと思います。これからもよろしくお願いします!! (2017年10月20日 9時) (レス) id: 48d81e0108 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：唖耶 | 作成日時：2017年9月28日 8時
