絆 ―9― 荒北side ページ10
休憩を終えて、外周のためにチャリを校内の外へ出す。
そこにAがストップウォッチを持って現れた。
オレたちの準備が整ったか隅々まで見ている。
「ではいきます、…スタート!!」
Aの声でオレたちはペダルを回す。それと同時にストップウォッチのボタンが押されたことだろう。
「お疲れ様でした」
オレたちが戻ると、すかさずAがタオルとボトルを配り、ボードに個人のタイムを書き込んでいる。
「A、送るぞ」
部活が終わって、着替える前に東堂がAに話しかけた。
「すみません、まだ洗濯やボトルを洗ったりしないといけないので先にお帰りください、尽八さん」
「それなら待っているが??」
「いえ、尽八さんお疲れでしょう??待たせるわけにはいきませんよ」
「…そうか。あまり遅くなるなら迎えを呼べ??それから部活が休みの日は共に帰ろう!!」
「…はい、喜んで」
Aは嬉しそうに笑っていた。
「尽八、ちゃんと婚約者やってるじゃないか」
東堂とAを見ながら、こっそり新開がオレに話しかけてきた。
「ハッ!!オレにはごっこ遊びにしか見えねぇけどな」
「そうか??やっぱファンの女の子とは扱いが違うよ。特別なんだろうな。Aさんも嬉しそうだし」
「特別ねェ…」
そんな感情、さっぱりわかんね。
そう思いながら、2人を見ていた。
オレは今日走った外周をもう一度1人で走り直した。
もう誰もいないだろう学校へ戻ってくると、歩いてくるAとすれ違う。
「おまえ、まだいたのかヨ」
「自主練ですか、お疲れ様です」
そのままチャリの足を止めたオレの横を通り過ぎる。
「オイ、迎え呼んだかァ??」
「…いいえ」
「東堂に遅くなんなら迎え呼べって言われてたじゃねぇか」
「…聞いてらっしゃったんですか??」
大きな目が、オレをジロリと見てくる。
「聞いてたんじゃねェ。聞こえてんだよ」
「1人で帰りたい気分なのでお構いなく」
ふわふわした髪を揺らして、また彼女は歩みを進めた。
今となってはなんであんなことをしたのか。
きっと気まぐれだ。
それか東堂のため。
…いや、それは気持ち悪ィからやっぱナシだ。
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poipoiaya(プロフ) - ひかるさん» コメントありがとうございます!!宣戦布告しちゃいましたー!!東堂から奪いにいきますよー☆これからもよろしくお願いします!! (2017年9月14日 9時) (
レス) id: 48d81e0108 (このIDを非表示/違反報告)
ひかる(プロフ) - 執筆お疲れ様です^^あー、戦線布告キターとテンション上がりましたw今後の展開がますます楽しみです^^ (2017年9月14日 1時) (レス) id: 3d465a31eb (このIDを非表示/違反報告)
poipoiaya(プロフ) - ひかるさん» 毎度読んでいただきありがとうございます!!荒北のキャラ崩壊してませんか!?心配だったのでよかったです♪やっと荒北との恋愛が始まります!!ここまで長かった(笑)これからもお付き合いいただければ嬉しいです!! (2017年9月3日 10時) (レス) id: 48d81e0108 (このIDを非表示/違反報告)
ひかる(プロフ) - こんばんは♪更新の通知を見るたびに楽しみに、読みに来てます♪極度の靖友不足だったので26話で3割程回復しました^^;今後の展開も楽しみにしてます♪更新頑張ってください♪ (2017年9月3日 2時) (レス) id: 3d465a31eb (このIDを非表示/違反報告)
poipoiaya(プロフ) - ひかるさん» 新作の方も読んでいただいてありがとうございます♪自分でも荒北とどう絡めていこうか行き当たりばったりですが、楽しめるよう頑張っていきますのでよろしくお願いします!! (2017年8月9日 8時) (レス) id: 48d81e0108 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：唖耶 | 作成日時：2017年8月7日 14時
