お前らマジでなんなの。【歌い手】

新人９ ページ11

ちゃちゃっと生放送の準備をして、パソコンの前に座った。


よし、イケるね。
何人くらい来てくれるかなー？


＜カナさんが[チンピラに絡まれた]を開始しました＞


「はい、カナです。題名通りチンピラに絡まれました」


いつもと変わらないローテンションで、話し始める。

夜も遅いので、みんな来ないかなと思っていたら結構来てくれた。


『大丈夫でしたかー!?』

『よし、俺が今すぐそいつを潰してくる』


潰すって。逮捕されるわ。

私は少し笑いながら、コメントに返事をしてゆく。


「うん、お前の【自主規制】蹴りあげるぞって言ってやりました」

『〜カナ最強説〜』

『こいつを怒らせてはいけない……!(確信)』

「失礼だな」


それから、面白そうなコメントはないかと目を配っていると私は絶句した。


『大変だったんですね＜まふまふ＞』


なんで生放送にまで首つっこんでくるんだよ……。あぁ、イラつくなぁ。


そこまでして、私をふりだしに戻させたいか？


でも、視聴者さんの前でキレるわけにはいかない。


有名だって、新人だって、知っている。……そこを狙ったのかもしれないけど。


「まふまふさん、心配ありがとー。
眠くなったから、早めに終わります。じゃあ、乙カナでしたー!」


『乙カナ』


それから、パソコンを閉じて、スマホを取り出した。


昔はLINEをやってたので、それを探し出す。


「あった……!」


私は静かにキレながら、メッセージをうち始めた。


[生放送とかに入ってくるの、やめて。うざいし、イラつく。……私に関わらないで]


私は送信のボタンを押すと、安心してそのまま眠ってしまった。

ーーーー

「ぁ、A。生放送の、ごめん。









__________もう、関わらないから安心して？」

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