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おかずを取る列に訓練生と紛れて並んでいたのは、あの男である。周りの人がそのボロボロの格好に不信感を強めてみても、男は気にも留めない。一番サイズの大きなお皿に、次々と料理を盛っていく。
「あいつ…」
「よっぽど腹が減っていたんだろうなぁ。」
グルッペンはまるで子供の様子を見ているかのようにしんみりと言いながら、横に積んであったお皿を二枚取り、片方をトントンに渡した。
「我らも食べようか。」
「…そうやな。」
グルッペン達がおかずを取っていると、男が近寄ってきた。
「なぁ、どこ座ればええん？」
「あぁ、席か。俺達の指定の席があるからそこに…ってお前どんだけ食うねん！？」
男は数え切れないほどの皿を積み重ね、そのどれもに溢れるほどの料理を盛り付けながらバランスよく抱えていた。相当な重量であろうが、男はポカンとして言った。
「え？こんだけやけど。」
「それこんだけって量ちゃうから！」
「ほとんどの料理あるだけ盛ってきてもーてんけど、迷惑やったかな？」
「列の後ろが停滞してんのお前の所為やんけ！調理師が過労死するわ！」
「こんだけ食わんと俺が餓死しそうやもん。しゃーないしゃーない。」
「しゃーないしゃーない。」
「グルッペンお前甘やかすんやめろ！」
トントンは叱りながらも適当に料理を盛り付け、心の中で調理師に合掌しながら男を席に案内した。
「ここやで。」
「おけ。」
男はよいしょ、と雑に皿のタワーを置いた。上の方から二きれ、キャベツがぽとりと落ちた。
「あー、やっとちゃんと飯食えるー。嬉しー。」
「ちょっと待って。グルッペン来るまで。」
「えー、早よ早よ早よ。」
足をバタつかせる男を、トントンは子供か、と軽くはたいた。いてっとさほど痛くもなさそうに肩をすくめた男に溜息をこぼすと、グルッペンが丁度歩いてきた。
「すまないな、甘味を探していた。ついでにそこで、コイツらに会ってな。」
「おーっす、トントン…と？」
「あれ、新入り？入隊試験の季節はとっくに終わってるけど。」
近付いてきたのは、二人の男。
一人はツンツンした短い黒髪に赤いバッテンのついたマスクをし、何故か真っ白な軍服に身を包んでいる。冬ならまだしも、戦場ではよほど目立つだろう。全身漂白されたような男だ。
もう一人は茶色の長髪を後ろで柔らかく縛った男。鶯色に金のラインが入った祭服と、何故だか真っ赤なトルコ帽を被っている。但し、二人とも似合っているためか、違和感は感じない。
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ぽいぽい(プロフ) - 桜エビさん» わあい！(乗るな)(終わり所が探せない) (2020年1月16日 21時) (
レス) id: 05af6d92c8 (このIDを非表示/違反報告)
桜エビ(プロフ) - レスありがとうございます(〃・д・) -д-))ﾍﾟｺﾘﾝ この小説大好き☆(気持ちわりぃ) (2020年1月16日 16時) (レス) id: 079fa85f33 (このIDを非表示/違反報告)
ぽいぽい(プロフ) - 桜エビさん» ありがとうございます！好きだなんて…やん//(は？)コメントいただけてとても嬉しいです！ (2020年1月16日 0時) (レス) id: 05af6d92c8 (このIDを非表示/違反報告)
桜エビ(プロフ) - 語彙力皆無なので分かりにくいとは思いますけど.......好き(キモ)え....... (2020年1月11日 19時) (レス) id: 079fa85f33 (このIDを非表示/違反報告)
ぽいぽい(プロフ) - momoさん» 読んで頂き、コメントも下さってありがとうございます。精進します。 (2019年12月9日 19時) (レス) id: 05af6d92c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽいぽい | 作成日時：2019年2月9日 23時
