高らかに鳴るは、胸の鼓動 ページ2
今日まで仮入院していた少女の、晴々しい学生デビューが…いやまぁ、本職は学生ですけど、まさかこことは。
「あなたが直で退院をお願いしたのは、そのためだったんですね」
少女は床に置いたトランクを開き、そこから一枚の封筒を彼に手渡す。
「病院からです」
中はたくさんの書類で溢れていた。
「……まさか、こんなに早く戻ってきてくれるとは」
「外に出たくてたまらなくて。ちょうどいいタイミングで…感謝してます」
なんという、率直な感想だろうか。
沈黙の下で、学園長―――解道バロンは小さく笑う。どこか変わった気がするのは、思い過ごしではないだろう。
机を挟んで向かい側に立った少女は、ゆっくりとコートのフードをとった。
「では改めて、ようこそ√学園へ。歓迎します、“シュバイツァー”曉ユウリ君」
「はい。よろしくお願いします」
少女は実に楽しそうに微笑んだ。
◆◇◆◇◆◇
学園長とそんな会話を交わしたのは、昨日のこと。制服を着る気にはなれない。
着なければ目立つのに。
目立つのはいやなのに。
そうして今朝登校した彼女は、昨日となんら変わりないあのままの服装など、どうでもよくなっていた。
「……迷路？」
ユウリの呟きを掻き消すように、周りで生徒たちが騒いでいる。
「机がなーい！」
「あの子、転校生かな？」
はい、そうですよ。なんて言えるか。
ブーツのかかとを数回鳴らして、彼女は歩き始めた。
久しぶりだから、いいじゃない。
退屈しのぎに…いいじゃない？
偉人がぶっ飛ばされたー。→←prologueという名の、あの日。
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栖堂アキ(プロフ) - ぼぼさん» 更新、楽しみに待っています！ (2014年2月1日 17時) (
レス) id: a011cc6f4b (このIDを非表示/違反報告)
ぼぼ(プロフ) - 栖堂アキさん» いやいやwwこれからもご愛読してくれると嬉しいです☆ (2014年1月16日 16時) (携帯から) (レス) id: d6083495dd (このIDを非表示/違反報告)
栖堂アキ(プロフ) - ぼぼさん» 本当、その文の才能が羨ましいですよ〜 (2014年1月15日 20時) (レス) id: a011cc6f4b (このIDを非表示/違反報告)
ぼぼ(プロフ) - 栖堂アキさん» ありがとうございます(*´・ω・)(*´_ _)ﾍﾟｺﾘﾝ 頑張ります♪ (2014年1月15日 18時) (携帯から) (レス) id: d6083495dd (このIDを非表示/違反報告)
栖堂アキ(プロフ) - とても面白かったです。次の更新、待っています！ (2014年1月13日 16時) (レス) id: a011cc6f4b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぶーにゃん | 作成日時：2013年10月5日 15時
