ムリヤリ結婚。【センラ】

好きって言ってよ ページ31

せ「……」

『た、ただいま…せ、センラ君？』


センラ君はソファに座り、また私を抱きしめる。

でも今度は私が膝の上に乗っかっている状態。

『うぇぇ…？……どうしたの……センラ君…』

せ「……Aはさ、俺がAの事好きなん知ってるよな。」

『………まぁ、……えっと……うん…………///』

せ「…Aは真冬兄さんと…センラ。どっちが好き？」

『……えっと…………どっちも。』

センラ君は私の手を優しく握って



せ「……恋愛的に。どっちが好き？」

…恋愛的…？



えっと……真冬さんは……一目惚れした。

カッコいいし。優しいから。




センラ君は…ワガママ…で、欲深くて……

でも握る手は優しくて……、抱きしめる時も優しい。

……笑顔になると誰よりも……キュンって……する

優しくされて…手を繋がれて……、

いつも心臓が……うるさい。



『…え……。と。…………い、いえない。』

せ「なんで？…やっぱり、真冬兄さんが好きなん？

…それやったらAの事諦めて真冬兄さんに渡す。」





『…私……は。…………ごめん……なさい。』


言えなかった。


好きって。




言えなかった。





ちらりとセンラ君をみると、ひどく傷ついた表情をしていた。


違う。嫌いじゃないの……。




恥ずかしくて…………

言えない。


『……っ。せ、……センラ……く…』

せ「……俺もごめんな。

やっぱりワガママはあかんよな。

……真冬兄さんの所、行ってき？



…結婚式…呼んでな。」


私を膝の上からだけさせてセンラ君はどこかへ行こうとした


『っ！？ま、……まって……！……違う…っ。』

せ「……………何が？違うも何もあらへんやん。

……今、Aが言った通りやろ。


結婚せぇへんねんやったら真冬兄さんのとこいきーや。


……早くっ！」

強く言われ、思わずひっ。と声を上げた後、


私はどうしていいかわからず、




外へ飛び出した。

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