ムリヤリ結婚。【センラ】

ムリヤリ結婚。 ページ2

「A〜。ちょっとこっちにいらっしゃい。」

『……？はーい。』

お母さんに呼ばれ、一階へ向かう。



『どうしたの？お母さん。…お父さんも？』

急に改まってなんだろう。

母「急なんだけどねA。貴方は






____結婚してほしいの。」

『…結婚……？』

父「そうだ。その方は、折原社長の次男でな。
その人と結婚してうちの跡継ぎになってもらいたいんだ。」

…だから結婚しろ。

そういうことだろう。



『え…そんな急に？嫌だよ？』

父「……そうか。…………すまないが結婚してくれないと私の会社は暴落する。」

…まさか。そんな訳ない。

『お父さん達が勝手に決めただけじゃない。暴落なんかする訳ないでしょ？』



私は、好きになった人と結婚するんだ。

好きになった人と、時間をかけて愛を育んで…。

………それはただの夢なだけなのかな。



父「……すまない。本当にすまない。」

意味がわからない。

なぜそこまでして結婚しなければならないのか。

母「……私からもお願い。貴方にかかってるの。」

今まで育てられてきた中でここまで説得させられたことはない。



私はついにその願いに折れてしまった。

『…分かった。…その人の名前は？』

父「折原センラ君だ。…ごめんな。本当は結婚なんてさせたくないんだけど…。」


なら結婚させなければいいじゃん。

という気持ちは届かないまま、

さっさと私は部屋に戻った。

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