第5 その主人 選択 ページ6
「俺なんて腹の中にあるぜ」
お腹を擦りながらニコッと笑う俺に対してシエルは
じゃ、僕も っと一言呟くと「それ」を飲み込んだ。
シ・弟 「絶対にここから逃げようそしてやり直すんだ 3人で」
シエルと弟が俺の手を取り真っ直ぐとした瞳で俺を見る。
俺はゆっくり頷くと小さく口にした
「あぁ、神様 どうか俺達をお守りください」
そのあとはたわいのない話をした。猫かぶり取れてるよっと弟に言われ、僕は前から気づいてたぞとシエルには笑われた。やっぱり2人の前じゃダメだ。
夜があけ始めた頃外はざわざわとうるさくなり始める。
話し声が聞こえた瞬間俺とシエルは咄嗟に弟を守る姿勢に入り鉄格子の布を剥いだシルクハットのじじいを睨みつけた。
「おぉ！…これは！」
「珍しいでしょ？」
可愛い天使な弟とシエルを汚い目で見てくるジジイに心底殺意が湧いてくる。
「ん？なんだあの薄汚い子は」
「あぁ、おまけですよ、おまけ」
ジジイが俺を罵倒しながら男に金貨を渡すと俺達は馬車えと乗せられた。
その後も俺に対しては冷たかったがまぁ、生きてるだけマシだ
食事をしたあと、2人はお披露目にピッタリの衣装を着飾っていた。
当の俺は 別室に 呼ばれた。
個室に入るやいなやそこにはにこやかな男性が佇む。
「やぁ、君はアデルバード家の子だね」
「…よく知ってるな」
ふっと笑うと男は俺に1歩 二歩 3歩と歩み寄ってきた。
「裏の業界じゃ有名だからね…まぁこんな話より」
俺を抱き上げ近くのソファーに腰掛けた。
「少しお話しようか。僕はあのおじさんの使用人そして君の味方さ」
俺は無言のまま男の話に耳を傾けた。
「この契約をして願いを果たしたら君は元の生活に戻る」
「ｯ…！？そんな夢みたいなことあるか！！？」
「まぁ、落ち着いて、私はとある禁忌の悪魔の召喚方法を知っています。」
「今回の事件、想像してみて、もし誰かが裏で繋がっていたら？今回君とファントムファイヴが襲われたのは無関係では無いかもしれませんよ？」
「お前…」
「あなたにだけ教えてあげよう、今回の騒動は女王の側近、ベルゼアーノ・リアンが関係していると」
「聞いたことないぞ、そんなやつ」
「そりゃ、表には顔出ししてないからね。そのベルゼアーノ家が我々に今夜儀式を起こさして双子を殺せと命令が出ています。さぁ…私の言いたいこと分かりますよね？」
「さぁ、ご決断を」
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作者名：珠雲 | 作成日時：2019年7月28日 19時
