｢黒執事｣ツンツン主人と溺愛執事ときにミサイル (ページ2)

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第1 HappyBirthday ページ2

1885年12月14日時刻は午後13時

この日 1件の手紙が届いた。

手紙を送ってきた相手は

ヴィンセントファントムファイヴ

アデルバードの長男ルークは今年で10歳になる。
そんな中で悪の貴族に招かれた招待状

裏の社会に繋がりがある両親

妙に鮮明な光景に俺は目を閉じる。

産まれた時からあまり泣かず周りよりも人一倍学習能力があり、何だか子供じゃないような行動が見られた。

まるで前にも1度、ここではないが人生を迎えたような感覚におちいったことが多数ある。
玩具やお菓子には興味なく、周りの子供よりどこかズレている。

俺はおかしいのだろうかぁ…

手紙を握りしめながら廊下で立ち尽くしていると両親に声をかけられた。

「そんな所で何をしているんだい？」

優しく微笑かけてくる父親ライエアデルバード

「お手紙？」

その横から顔を覗かせる母ユエリアアデルバード

「あ、あのねぇ…お手紙来たの！はいこれ！」

あどけない口調で返す。

子供らしくしておかないと…下手したら気持ち悪がられてしまう。

「こ、これは大変だ！直ぐに出掛けるよ」

そう言うと父は直ぐに俺を抱き上げ秒の速さで使用人達に明確に指示を出している。

ぽかんとしている母に俺は思わずクスッと笑い手招きをした。

ーーー夕方16時ーーー

「ギリギリ間に合ったねー」

ファントムファイヴ家の玄関前でプレゼントを抱きしめている俺を横目に両親は息を切らしていた。

「ゼェゼェ…ま、全く…前日に…知らせて…欲しかったね…」

整えている父の隣でドアをノックすると同時にぼそっと呟いてしまった。

「まさか俺の誕生日と被るとは…」

隣にいた父に聞こえたらしく首を傾げ俺に問いかけた。

…しまった！…。両親の前では…

(僕だったんだ)

直ぐに両親に向かいあざとい笑顔を振りまきながら大人ごっこ～っと誤魔化した。

もうちょっと上手く誤魔化さないとな…全く演技は苦手だ。

そうこうしていると足音が聞こえ扉の前に人の気配を感じる

ｷﾞｷﾞｷﾞｷﾞｷﾞｨ…ガチャ

「お待たせ致しましたどうぞ中へ」

白髪のおじいさん執事こと、田中が僕達を出迎えた。

しばらく歩くと大きな部屋の扉に立ち止まる。

「こちらの部屋に旦那様がいらっ…」

田中が言い終える前に部屋の扉が開き勢いよくシエルが俺の前に出て俺の手をとる。

「ルーク会いたかったよ！待ち遠しかった！さぁ、向こうで僕達と遊ぼ」

弟ははにかみながら俺達の後ろをついてきた。