どんな物語をお探しですか？【文スト短編集】

その2 ページ3

「ぁああ愛されてるなんて、そんな、！？」


さらっと流してしまったが聞こえてきた言葉に顔から火が出そうになる。

あぁ、動揺してしまう自分が嫌になる。
愛されてると言ってもあれだ、幼馴染だから家族愛みたいなものだろう。


そう思えば、少しは心が落ち着いた。


「お、幼なじみ、ですからね、！仲良しです！」


そう言えば二人は顔を見合わせて深くため息を吐き出した。


「あんなにアピールしてんのに、これじゃあ乱歩さんが可哀想だねぇ。」


「乱歩さんがどうしてAさんに対しては優しいのか、分かりますか？」


「？幼馴染、だからですか……？」


当たり前のことを言えば反論を許さないように乱歩君について語る。


「乱歩さんは好意もない人に手助けなんてしないよ。」

「誰かの手作りお菓子を食べたいとも言いません。」

「そもそも、あの超人的頭脳をわざわざ使って駆けつけて来ることも無いしねぇ」

「抱き着くこともしませんわ。」


内容を聞く度に落ち着けた心が再び熱を帯びていく。


顔が赤くなるのが分かり、そんな私を二人は再び顔を見合わせて言った。


「愛されてますわね！」

「愛されてるねェ。」

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