Q.34 ページ35
「…エースは一宮さんが好きなんだと思ったの」
ポロリと一粒の涙が零れた。
「クリスマスプレゼント、何を渡すか悩んでたときの顔が忘れられなくて」
ポロポロと次々に零れる涙は止まることを知らない。
「…ちげェ、あれはそんなんじゃなくてだな」
「え?」
振り向くと顔を赤くしたエースがそっぽを向いて口をとがらせている。
「Aが欲しいものが分からなくて、その…仕方ねェだろ!?」
まだ何も言っていないのに。
「私に、だったわけ…?」
「好きなヤツ以外にあげてどうすんだよ」
「だってクリスマスは一宮さんと過ごしたじゃん!すごく悲しかったし寂しかった…」
「本当はクラスの数人とだったんだ、それがあれよこれよと一宮以外来れないとか言いやがって…今思えばあれはわざとだな、うん」
一人で何かを納得した様なそぶりで頷くエースを見て、私の今までのモヤモヤは一体なんだったのかと項垂れた。
これを見る限り、一宮さんがエースを好きということは本当に気づいていなかったらしい。
「ん」
ズイッと目の前に差し出されたリボンのついた小さな箱。素直に受け取ると手のひらにちょこんと鎮座する。
「クリスマスプレゼント、遅くなって悪い」
エースが私のために選んでくれた、それだけでも嬉しいのに
「あ、ありがとうっ!」
少し照れたエースを見ると好きが溢れて止まらない。
207人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
丸きち(プロフ) - リアさん» 本当に待っていてくれてありがとうございました!少し無理やり終わらせてしまいましたが、とりあえず書きたい所は書けました。満足していただけたか分かりませんが読んでいただけたならよかったです!現在新作作成中なので、また是非ともよろしくお願いします! (2022年10月4日 4時) (レス) id: b4ee0d32bd (このIDを非表示/違反報告)
リア(プロフ) - 最後まで読ませていただきました!よかったです!この作品の続きが今になって見れるとは思っていなかったので本当に嬉しいです!また新しい作品を描く予定でしたらそちらの方も拝見させていただきます!とりあえず完結お疲れ様でした! (2022年10月3日 22時) (レス) @page40 id: fd2e6d4024 (このIDを非表示/違反報告)
丸きち(プロフ) - 律月さん» はじめまして!コメントありがとうございます!そう言って貰えてすっごく嬉しいです!当時から同年代の方がいて、こうして大人になっていることにすごく驚いています。それと同時にとても嬉しい限りです!頑張りますので、またよろしくお願いします! (2022年9月2日 0時) (レス) @page28 id: b4ee0d32bd (このIDを非表示/違反報告)
律月(プロフ) - 初めまして!丸きちさんのこの作品は中学生の時に読ませて頂いていました!数年経って占ツクは見ていなかったのですがふと思い出して久しぶりにこのサイトを覗いたところ当時大好きだったこの作品の続きがまた見れて凄く嬉しいです!!更新ありがとうございます!! (2022年9月1日 23時) (レス) id: 60498e4e04 (このIDを非表示/違反報告)
丸きち(プロフ) - リアさん» 数年経っても思い返してもらえるなんて幸せすぎます!私もこの作品を書いていた時は中学生でした。今は成人しているのですが、本当に嬉しい限りです。自分の過去作は小っ恥ずかしい文才ですが、違和感ない様にかけたらと思います!またよろしくお願いします! (2022年9月1日 16時) (レス) id: 1449a37a29 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:丸きち | 作成日時:2015年9月8日 22時