人間観察 (ページ14)

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【登坂side 】

一応着崩して整えて良い感じだけど、

何か物足りない…。

そう思って自分の付けている、

シルバーアクセサリーのネックレスや

リングなどを何個か相手に付ける。

『え？これ登坂さんの…。』

登「様になってないからそれ付けて。」

『でも…』

登「今日お前が主役なんだろ？」

『…あ、りがとうございます。』

登「その恰好。俺の、＿＿」

言いかけた所で直人さんが

入って来た。

片「どう？着れた？あれ、臣？あー、手伝ってたの？良いじゃん、良いじゃん。そのアクセは？」

『あ、これはと、＿＿』

登「服に着られてるから俺の足してみたんす。まー、似合わなくもないからそれやる。」

『え！？い、いやそんなわけには…！』

それだけ言ってその部屋を出た。

『………。』

片「良いんだよ、貰っとけば。臣がああ言ってんだしさ？それより、みんな待ってるから行こうぜ？」

そう言って皆の元に三人で現れると、

既に料理が運ばれてて

酒のグラスを渡された。

幹事の直己さんの一言で乾杯をして

みんなでわいわい始まった。

エ「全然最初の面影ないっすね～。いや、今の方が良いよ！」

今「結構モデルとかでも行けそうじゃん？」

山「ホンマにな～？ちょー眼鏡取ってみ？」

『いや、取っても変わらないですよ。』

と言っている中で俺が手を伸ばし

眼鏡を奪い取る。

片「…ね？良い線いってるでしょ？」

山「た、…確かに…。」

岩「……クールビューティーな感じ…？」

小「なんか、裏方にしておくのが勿体無いな…。HIROさんに言ったら何かデビューしそうだな。」

『い、いや！！人前とかむ、無理です！！……今の仕事が、何というか遣り甲斐あるし、自分に合ってるって思えてるんで…！』

今「そう思える事ってなかなかないよね～。でもなんでこの仕事選んだの？」

『…正直何にも考えずに、事務仕事を募集している所を片っ端から受けたんです。唯一、受かったのがこの事務所で…。なんで採用されたか全く分からないんですけど無職じゃいられないし…事務ならと思って。でも来てみたら、まさかのマネージャー助手で……。ついていくのがやっとだったけど、今では楽しいんです。全く知らなかった世界ってのもあるけど…、こうやって一つ一つ出来上がっていくのかって思うと。』

岩「前は？何の仕事してたんですか？」

『…営業を。でも売り込むのが下手で…。成績も最下位だったし。』

　