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WN「ま、あんま気にすんな」
JN「そうそう、
これで決まった訳じゃないんだから」
今日の学食は1番好きな唐揚げ定食。
大盛り。うまい。
WN「…大丈夫かこれ」
JN「ふふ、ちょっと面白いね」
うまい。
あの後律儀にメッセージが来て、
またお礼をしてくれた。
それから1週間連絡なく過ごし、
満開だった桜も散ってきている
次の授業まであと15分程度
まだ食べ終わらない俺を置いて
3人は各自の教室へと行ってしまった。
…ジフンも同じ量食べた筈なのに
後7分だ、やばい
教室は別棟にあるため、
かなり走った。
「クォン君！」
あの子の声。
え？
立ち止まって振り返ると
ずっと心に思い浮かべていた姿
「次の授業休講！」
そうか、彼女と同じ授業とってたのか
でも…別の授業だから
覚えててくれた？
都合良く解釈することを許して欲しい
「間に合ってよかった
これでまた借り１だね？」
悪戯に笑いながら言う彼女
また新しい一面を知る
ひとつずつ想いが重なっていく
『…スニョン』
心地よい風
ゆらゆらと揺れる木
授業に急ぐ人々の声や足音
周りの音が消え、
彼女と2人だけの空間にいるかのようだ
『スニョンでいいよ』
何も考えずに
ただ自分の欲だけ、
何も装うことなく出てきた言葉
「わかった」
「スニョン」
今までとは違った
何かが始まる予感
まだ春は終わっていない
ゆっくりと暖かくなっていくように
僕らの関係も少しずつ変化していく
今日は彼女の名前を呼べそうな気がする
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作者名：89 | 作成日時：2023年4月8日 15時
