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終わった
『すみません、急すぎましたよね、ははっ』
笑ってやり過ごしたが心はかなりダメージを受けている。
"JN「なんだかすごい縁だね
好きなら今押してけばいいじゃん
良いタイミングが次くるかも分からないんだよ」"
『明日とかって…ほんとにご迷惑じゃなければ…』
「大丈夫ですけど…でもそんな悪いです…」
既に心の中は大歓喜。
でもすみません。何％かは下心です。
連絡先を交換して、
次の日の10時に駅で待ち合わせすることになった。
彼女は本とか映画とか好きらしいので、
そういう場所をネットで探しまくった。
ウォヌには穴場スポット的な本屋
ジュンの友達のミョンホって子がおすすめするカフェ
などなど教えてもらい
ジフンには厳しい服のチェックを受けた。
やはり持つべきものは友である。
(「明日はよろしくお願いします。おやすみなさい」)
彼女からのメッセージ
夜とか眠れなかった。
翌朝、
眠りが浅かったのか早くに目を覚ますことが成功。
とにかく彼女に釣り合う男になるべく
シンプルな服に着替え、
家を出る予定の1時間前には支度が終わっていた。
男、クォンスニョン
今日は全力を尽くしてきます！
先に着いて、なるべく分かりやすいところで待つ。
「おはよう」
ワンピースです。
皆さんワンピースです。
緩んでしまいそうな顔をどうにか抑えて
目的地へと向かう
初めはあまり彼女と目線を合わせられず
右方面は見れなかったが
さすがに緊張が解けてきた
我が友から教えてもらった場所はどれも
彼女の好みに合っていたらしく、
大袈裟ではないが、楽しそうなのが彼女の言動から伝わってくる。
「クォン君！クォン君！これ面白そう！」
「これ美味しい！」
「あの映画すごく良い話だった…」
最初は自信なかったけど、
お礼できたのかな
時間が経つにつれて
彼女の雰囲気が柔らかくなるのを感じる
ジュンが言ってたような恋愛的な進展は
これといってないけれど、
それはそれで良い気もする。
「今日はありがとうございました！
色々甘えてしまってごめんなさい」
別れの挨拶。
まだ終わらないで。
もう少しだけ。
あともう少しだけ。
次に会えるような口実はない
また、いつもの日常に戻る
自転車をこいで家路につく
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作者名：89 | 作成日時：2023年4月8日 15時
