le petit cadeau (ページ20)

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『今日はかなり忙しかったですね…

　私足がもう動かないです…』

JH「だな、店としてはありがたいけど」

『何でそんな涼しそうな顔してるんですか

　もしかして、

　疲れを知らない…？』

え、人間…？と間抜けなことを言い
不思議そうな顔をして俺を見つめる彼女

そんなわけないだろと
スルーしておく

今日は土曜日だからか
いつもよりお客さんが多く来店し、
休む暇が無い程忙しかった

いつも明るいパートのおばさま方も
今日はかなり疲れていた

シェフが退勤した後、
後片付けを何人かで終わらせた後
おばさん達には先に上がってもらった

きっと子供が家で待っている、
早く帰った方が家族にとって良いだろう

そうすると、
ひとり暮らししていて
この職場で若い方の俺とあの子が
最後に残る

最後に簡単な清掃と
明日の仕込みをした後、

シェフに許可を貰って、
この子と俺のまかないを兼ねて練習するという
いつもの流れができる訳だ

さて、今日のまかないは
彼女のリクエストに答えて
ふわとろオムライス

油を引いて、良く熱したフライパンに
小さく切った鶏肉をいれて、軽く焼き目をつける

微塵切りした玉ねぎと人参を炒めた後
マッシュルームとピーマンをいれて
火が全体に通るまで炒めたら
具材を他の皿によけておく

余分な油を拭き取った後

砂糖ひとさじと
トマトソース、
ウスターソースをフライパンにいれ、
軽く水分と酸味を飛ばす

キッチンにはトマトの良い香りが広がり、
その香りに誘われて彼女が
キッチンの近くにやってきた

『いい匂い…

　ジフンさん、
　トマトソースを先にいれるのはなぜですか？』

JH「こうした方が、ご飯がベタつかないんだよ」

『そうなんですね、初めて知りました！』

JH『今度家でもやってみて』

『はい！』

ご飯と先程炒めた具材をいれて、
チキンライスが完成した