le petit cadeau (ページ18)

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『…そろそろかな』

「乾杯しますか？」

『久しぶりに2人でお酒飲むね
　なんか嬉しいなあ』

「え、おんなじこと思ってた」

『それじゃ、乾杯！』

「美味しい！」

『…幸せだ』

飲み会以外であまり飲まない2人だから
飲むことがあまり無い分、こういった機会は特別なのだ

「ドギョマ、きりたんぽ食べれるよ」

『ください』

「…はい、どうぞ」

秋の夜に
熱々のお鍋とビールは
言うまでもなく最高で

すぐ酔いが回ってきて、
気分が良くなっていつもより饒舌になる

今まで話しきれてなかった
最近あったことを全部話した

彼はずっと聞いてくれて、

また、彼もここの数ヶ月で色々あったことを
たくさん話してくれた

ドギョムが仕事先の癖の強い上司の
モノマネし始めた時は食べれないくらい笑ったな

こんなにのんびり
2人で過ごすのはいつぶりだろう

最後の〆のおじやまで食べ終えて、
すっかりおなかがいっぱいになった

『そういえばさ、スングァンがこないだ新しくできた
　ショッピングモール行ったんだって、』

「言ってたね、実は気になってたんだ」

「そこ限定のスイーツ美味しいらしい…」

『…落ち着いたら行かない？』

「…行く！」

『Aの休み教えて？合わせるから』

「確認しとくね」

本当に優しい人だ

彼と過ごす時間が心地いい

これは好きになった理由のひとつでもある

私がどれだけ辛くても、
遠くからでも守ってくれる存在がいると
信じられる

彼にとっても私はそんな存在であったら良いなと

心の中で
そんなことを願ったある秋の１日