43だよ ページ2
稲森は絶句していた。今、自分が話した過去よりも辛く、悲しい思いをAがしていたとは。
＿…胸が、痛いよ。Aっ…！
気付いた時には、稲森はAを抱き締めていた。Aは体を硬直させる。
『…明日…人っ？』
稲「辛かったよな？…苦しかったよな？」
『…っ。』
稲「さっきはごめん。俺が不幸みたいに話してて。…Aの方が辛いはずなのにっ。」
『明日人。』
どんどん力が入る腕に、胸が痛むA。その嫌じゃない痛みと戦いながら、Aはあることを考えていた。
実を言うと、先ほどAが話した過去は不動にすら言わなかった内容も含まれている。…「お兄ちゃん」と呼ぶ人物にすら言わなかったことを、何故明日人に話せたのか。Aは分からずにいた。
＿…似たような境遇だったから？
ただの気まぐれ？
それとも、…
…好き、だから？
『明日人っ、…ありがとう。話を聞いてくれて。』
稲「うん。」
『この話は誰にも言ったことが無かったんだ。…明日人に話せて良かったよ。少しスッキリした。』
稲「…俺で良ければ、いつでも話してよ。…仲間だろ？」
『…うん！！』
夜もふけてきたので、二人は話を切り上げて、あの日のように肩を並べて帰った。
Aは明日人への想いを今日また再確認した。
＿私は、明日人が好き。
今日みたいに
ちゃんと話を聞いてくれるし、
病気事態はビックリしてたけど、
他の人みたいに気味悪がったりしなかった。
それだけじゃない、
きっと私は、
明日人の全てが、「好き」なんだ。
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水無月 歌乃(プロフ) - 月下院紫月のサブ垢です。長らく更新できずに申し訳ありませんでした。何かログイン出来なくなってしまったので、これからはこっちのアカウントで作品を作っていきたいと思います。ほんとにすいませんでした。 (2019年7月31日 15時) (
レス) id: f000c9d3a6 (このIDを非表示/違反報告)
麻衣蘭(プロフ) - 月下院 紫月さん» 読んじゃいました！本当に読みやすかったですよ！主人公ちゃん可愛い過ぎます！ (2019年6月25日 18時) (レス) id: 59f2026080 (このIDを非表示/違反報告)
月下院 紫月(プロフ) - 麻衣蘭さん» ひゃあ！？びっくり！…ヨマレテシマッタ…。褒めてくれてありがとうございます！頑張ります！ (2019年6月25日 18時) (レス) id: 556e885214 (このIDを非表示/違反報告)
麻衣蘭(プロフ) - 遊びに来ちゃいました！構成などがしっかりしていて読みやすかったです！これからも頑張ってください！応援してます！ (2019年6月25日 17時) (レス) id: 59f2026080 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月下院 紫月 | 作成日時：2019年6月23日 18時
